半世紀も前に面白すぎるクルマを販売!? 優れたデザインのダイハツ車5選

前身の「発動機製造」から数えて、ダイハツは創立から110年以上経つ老舗メーカーです。これまで、数多くの名車を輩出してきたダイハツですが、なかにはユニークな外観のクルマも存在。そこで、優れたデザインのダイハツ車を5車種ピックアップして紹介します。

秀逸なデザインのダイハツ車を振り返る

 現在、軽自動車や小型車を中心に製造・販売しているダイハツは、前身の「発動機製造」から数えて110年以上もの歴史がある老舗企業です。

いまでは考えられないようなモデルも存在!? グッドデザインのダイハツ車たち
いまでは考えられないようなモデルも存在!? グッドデザインのダイハツ車たち

 これまで、数多くの名車を世に送り出してきたダイハツですが、なかには優れた外観のモデルも存在。

 そこで、秀逸なデザインのダイハツ車を5車種ピックアップして紹介します。

●ミゼットII

商用だけでなく趣味のクルマとしても愛された「ミゼットII」
商用だけでなく趣味のクルマとしても愛された「ミゼットII」

 日本が高度成長期だった1957年、3輪小型トラックのダイハツ「ミゼット」が誕生し、主に個人商店を支えるクルマとして大ヒットしました。

 それから40年ほど経った1996年に、ダイハツはミゼットのコンセプトを継承した1人乗り(後に2人乗りも登場)の軽トラック「ミゼットII」を発売。

 ミゼットIIは3輪ではありませんでしたが、軽自動車規格のサイズよりも小さく設計され、装備も必要最低限とするなど、ミゼットのシンプルさを後継していました。

 外観で特徴的なのがフロントフェイスで、前部にスペアタイヤを搭載し、丸目2灯のヘッドライトを配置したことで、カエルのような表情を作りだしています。

 価格は46万9000円(消費税含まず)からと安価ながら、生産工程の多くはハンドメイドとなっており、これは熟練者の技術を若い人に伝承しながら、熟練者の技能を十分に活用できることを目的としていました。

 ミゼットIIは斬新なコンセプトのクルマでしたが、小さいことのメリットが高度成長期ほどは活かせず、2001年に生産を終了しました。

●リーザ

スタイリッシュなフォルムの軽スペシャリティカー「リーザ」
スタイリッシュなフォルムの軽スペシャリティカー「リーザ」

 1986年にデビューしたダイハツ「リーザ」は、軽スペシャリティカーとして開発されたモデルで、外観は全高を低くしたクーペスタイルとされ、若い女性がターゲットユーザーでした。

 外観は小ぶりなキャビンのショートルーフにより、スタイリッシュなフォルムを実現。

 スペース効率が重視される軽自動車のなかで、リーザは「プライベート感覚」や「ファッション感覚」といった感性を重視したコンセプトとなっていました。

 当時は軽自動車税などが優遇されていたことから、乗用車登録よりも商用車登録のバンが主流で、リーザもトップグレードはバンに設定されています。

 搭載されたエンジンは550cc直列3気筒ターボと自然吸気が設定され、ターボはバンのみです。

 そして、1991年には、派生車の「リーザスパイダー」を追加ラインナップ。軽自動車規格の変更により660ccとなったリーザをベースに、ルーフを大胆にカットしてソフトトップを装着した、オープン2シーターに改造されたモデルでした。

 しかし、価格が145万3000円からと高額だったため、バルブ期とはいえ販売は苦戦したようです。

 1993年にリーザは販売を終了し、後継車の「オプティ」にバトンタッチしました。

●フェローバギィ

日本初の本格的なバギースタイルを実現した「フェローバギィ」
日本初の本格的なバギースタイルを実現した「フェローバギィ」

 1966年に登場した初代「フェロー」は、乗用車の2ドアセダンと商用車の3ドアバン、ピックアップトラックをラインナップし、このトラックをベースにつくられたのが「フェローバギィ」です。

 フェローバギィは1968年の第5回東京モーターショーに出展され、好評を博したため市販化が決定し、安全性などの改良を加えたうえで1970年に100台限定で発売。

 トラックのシャシに、ドアを持たないバスタブ型の強化プラスチック製ボディを架装してつくられ、乗車定員2名に最大積載量150kgの軽トラックに分類されていました。

 ロールバーやグリルガードが装備されており、アメリカで流行していた「デューンバギー」を彷彿とさせるデザインは、まるで遊園地のアトラクションのようです。

 エンジンは26馬力の360cc水冷2サイクル2気筒エンジンをフロントに搭載し、リアを駆動するFRとされ、車重はわずか440kgと軽量なボディを実現。

 見た目は本格的なバギーですが、10インチタイヤのため最低地上高が低いことから、悪路走破性は高くなかったようで、実際にはレジャーにも使えるトラックという位置づけで、いまでいう「ファンカー」でした。

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