長期間の放置で愛車が動かない!? 春から初夏に気を付けたい車のトラブルとは

新型コロナ問題もあり移動制限が厳しくなるなかで、他人との接触を避けられる有効な手段として見直されつつある「クルマでの移動」。ですが、春先や初夏にかけての季節特有のトラブルが起きることもあります。それは一体どのようなことなのでしょうか。

メンテナンス不足によるクルマのトラブルが増える?

 現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、他者との接触を避けられる移動手段として、クルマが見直されています。

 その一方で、春先から初夏にかけてクルマを運転するときに注意すべきことがあるといいます。それは一体どのようなことなのでしょうか。

長期間クルマを放置するとエンジンがかからなくなることがある
長期間クルマを放置するとエンジンがかからなくなることがある

 JAFのHPで公表されている「春先(GW)のロードサービスの出動要請理由(2019年度)」によると、もっとも多いのが「過放電バッテリー」(バッテリー上がり)で2万2685件と、全体の36.43%を占めています。

 その次に多いのが「タイヤのパンク、バースト、エアー圧(空気圧)不足」で1万957件。このふたつで54%の過半数を超えています。

 さらに「破損/劣化バッテリー」が2982件、「発電機/充電回路」が762件、「スタータモータ(の不具合)」が754件となっています。

 バッテリーの「過放電」は1年を通じて起こりうるトラブルですが、やはり春先に起こりやすいトラブルともいえます。

 さまざまな原因がありますが、冬場はエアコンの使用率が高い割に長距離を走らないケースが多く、バッテリーの消費が激しいことに加え、長期間乗らないでいることが増えるためです。

 クルマは動かしていない間も、さまざまな電子部品で待機電力を消費してバッテリーの電力が減っていきます。

 日常的に走行している場合は、エンジンの動力でローターが回転し電気を発生させるオルタネーターが十分な発電量を確保できるのですが、駐車場でエンジンをかけたぐらいでは使用量ほどの発電量がなくバッテリーの電力も減ってしまい(放電)、最終的にはセルモーターも回らないほどバッテリーに電気が残っていない状態(過放電)になってしまうのです。

 バッテリーが上がってしまった場合、ジャンプスターターなどでエンジンを始動させて適度な回転数を維持して走行するとある程度は回復します。その場合は単なる過放電なので、バッテリーが比較的新しい場合は専用の充電器で充電すれば問題ありません。

 エンジンが始動できたとして、ある程度走ってもまたすぐにバッテリーが上がってしまうのは、バッテリーが劣化している可能性が高いです。

 バッテリーの寿命は2年から5年といわれており、車検時に新品に交換していなかった場合は、いつバッテリーの寿命が尽きても仕方ない状態ともいえます。

 そうなったら充電を繰り返すより、消耗品と割り切って新品に交換したほうが良いです。

 また、新しいバッテリーを搭載したにも関わらず、同じようなバッテリー上がりの症状が出る場合は、オルタネーターの故障が考えられます。

 クルマのバッテリーの容量は思っているほど多くはなく、エンジンの始動やエアコン、オーディオやナビなど走行で使用している電力をまかなうには、走行中に発電した電力で蓄電を繰り返すことが必要です。

 バッテリーを交換してもすぐに上がってしまう場合は、販売店などに相談して修理または交換してもらう必要があります。

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