まるでイタ車! トヨタ新型「ヤリス」イチ押しはガソリン車? HV車より選びたくなるワケ
新型「ヤリス」はホットハッチを思わせる走りの良さ
トヨタのコンパクトカー向けのTNGAプラットフォームは新型ヤリスから始まった。その第2弾が「ヤリスクロス」としてサイバー空間で2020年4月23日にデビューした。コンパクトなクロスオーバーSUVで、紛れもなく写真をみただけで「売れる」と思わせる、素敵なデザインだ。
エンジンは3気筒のダイナミックフォース(高速燃焼)がハイブリッドにも使われるので、パフォーマンスは文句ない。
ヤリスのプロトタイプの試乗は、昨年(2019年)に袖ケ浦サーキットでおこなわれた。サーキットは路面もフラットなので、サスペンションの弱点がでにくいが、意外にもマイルドで乗りやすい。
エンジンは2リッターの4気筒をチョップ した1.5リッターの3気筒が中心だが、私的には1.5リッターガソリンのCVTモデルを買って、全日本ラリーに数戦参加するつもりなので、ガソリン車に興味を持つ。
その後、試乗車を借り出して、一般道路でもテストした。

ハイブリッド車とガソリン車は、一般的にはハイブリッド車が上位でガソリン車がその下と位置づけられるが、それは価格と燃費の話である。実際に乗り比べると、新開発のCVTを装備するガソリンエンジンとの組み合わせは、イタリア車のようなホットハッチを思い出した。
ハイブリッド車で気になるのは、エンジンがパワフルだが、3気筒なのでエンジンが始動したときの音や振動が気になる。フィットのエンジンはパワフルではないが、4気筒なのでモーター走行からエンジンが始動しても音や振動に違和感はない。
私が、フィットではハイブリッド車を推し、ヤリスでは1.5リッター+CVTのガソリン車を推すのは、その理由があるからだ。
ヤリスの採用された新開発のCVTは従来と異なり、有段ギアを持っている。発進時はギアで駆動し、スピードが40キロくらいになるとベルトCVTに切り替わる。サーキットでは気づかないが、市街地走行では有段ギアのCVTはなかなかのダッシュだった。
TNGAの新規プラットフォームは重量が従来比マイナス50kgと軽いが、車体剛性は高そうだ。
なお、ヤリスのベースモデルは1リッター3気筒(自然吸気)+ベルトCVT(ダイハツ製)がラインアップされる。
試乗はガソリン車を中心におこなった。出だしは有段ギアのおかげで、鋭くダッシュ。40キロくらいからベルトCVTに切り替わるが、3気筒エンジンはパンチがあり、エコを忘れて運転が楽しくなってしまう。
そのままカー用品店に行って、クルマをいじりたくなったのは私だけではないだろう。ブレーキパッドを変えて、ブレーキの利きを高めたり、タイヤもすこし贅沢なレスポンスがよいタイプに替えたい、などなど。インプレッションしながら改造計画も頭に浮かんだ。
ハンドリングの楽しさではヤリスのガソリン車。これが私の一押しなのだった。



















