オペルのほかにも再上陸はある!? 日本から撤退した海外ブランド4選
日本再上陸のウワサがあるインポートブランドもチラホラ
●ヒュンダイ(韓国)
韓国最大手のメーカーで、2017年の世界での販売台数は国産メーカーのホンダと同規模の450万台を誇る。
日本へは2001年に進出し、参入初年度は1000台以上も販売。以降、数年間は2000台をコンスタントに売り続けるなど、一定の台数を売り上げていた。
なかでも話題となったのは、2002年に販売されたコンパクトカーの「TB」。車両価格が約90万円と、国産メーカーの同クラスも顔負けのプライスを付けて、さらに欧州仕込みの走りの良さで評判も高かった。
一方、2.5リッターと3リッターのV型6気筒エンジンを積んだ高級セダン『XG』も話題になった。
価格も国産の同クラスと比べてかなりリーズナブルな設定で、内外装の装備も充実しており戦略的なモデルだった。
しかし、2008年以降は原材料の高騰を理由に車両価格を値上げ。そこから売り上げが低迷したことで、2009年には日本市場から撤退する旨が発表された。なお、現在日本市場では大型バスの『ユニバース』を販売中で、そちらは販売好調のようだ。
ヒュンダイは現在、高級セダンの「ジェネシス」やミドルクラスSUV「サンタフェ」、ミドルセダン「ソナタ」、コンパクトSUV「コナ」などが欧米市場を中心に人気で、じつは日本で再上陸するという噂は絶えない。
●ダッジ(アメリカ)
アメリカの自動車メーカーのひとつである、クライスラーのブランドとして展開していたのがダッジだ。
発祥は米国で1914年にダッジ兄弟が興したダッジ・ブラザーズ自動車メーカーが前身。1928年にクライスラーのブランドになったが、現在はフィアット・クライスラー・オートモービルズの社内カンパニーとして展開している。
日本には1997年に8リッターV型10気筒というモンスターマシンの「ダッジ・バイパー」を輸入販売。日本ではクライスラー「バイパー」という名称が与えられ、価格も1000万円超というプライスで話題を呼んだ。
その後ダッジモデルの「ネオン」や「マグナム」が、クライスラー「ネオン」・「300Cツーリング」という名称で販売されていたが、2007年にダッジブランドとして正規に日本でブランド展開を開始。
しかし、2009年にクライスラーが本国で日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を申請したことで、その後のモデル投入などは凍結された結果、2011年には日本市場から撤退することになった。
●オペル(ドイツ)
オペルはドイツの自動車メーカーで、現在はフランスのメーカー、プジョーとシトロエンを主とした多国籍企業の「グループPSA」の一員となっている。
日本への参入は1927年に米国のゼネラルモータース(GM)が日本に設立した会社で輸入・販売をはじめ、1950年代には国内資本が総代理店となって取扱いを始めた。
その後、1993年にはヤナセが取扱いをスタート。最盛期の1996年には新規登録台数が3万8339台と、BMWの3万6196台を超えるほど人気ブランドだったオペル。華やかさはないが、ドイツモデルらしい質実剛健さがウリで、「ヴィータ」や「アストラ」「オメガ」などのモデルがあった。
2000年には日本GMに移管され販売を続けていたが、競合する輸入車ブランドとの差別化を図れず、販売網の展開も遅れたことで販売台数は激減。さらに当時、親会社であったGMの経営不振もあり、2006年に日本市場から撤退した。
しかし2020年2月、PSAの日本法人であるグループPSAジャパン(2020年1月にプジョー・シトロエン・ジャポンから名称変更)が、2021年夏に日本でオペルブランドを販売開始すると発表した。
まずは東京・大阪といった大都市圏を中心に販売拠点を開設。2023年までに全国の15~20都市で正規ディーラーを展開する計画だという。既存モデルを含む10車種を導入予定だというので、再上陸を楽しみに待ちたい。
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