出来は良かったけど残念な結果に!? 高評価ながら後が続かなかった車5選

高い評価を得たクルマが、必ずしも大ヒットするとは限りません。どんなに優れたクルマでもユーザーに響かなければ、販売台数増にはつながらないということです。そこで、高評価だったものの一代で消滅してしまったモデル5車種をピックアップして紹介します。

がんばったのに大ヒットには至らず!?

 どんなに優れたクルマであっても必ずしもヒット作にはならないのが、新型車開発の難しいところです。

出来が良いクルマでも、売れるとは限らない?
出来が良いクルマでも、売れるとは限らない?

 性能やコンセプトが高い評価を得ていても、それがユーザーに響かなければ、販売にはつながりません。

 そこで、高評価だったものの一代で消滅してしまったモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「アルテッツァ」

FRの小型スポーツセダンとして大いに話題となった「アルテッツァ」(画像はイギリス仕様のレクサス「IS」)
FRの小型スポーツセダンとして大いに話題となった「アルテッツァ」(画像はイギリス仕様のレクサス「IS」)

 稀代の名車トヨタ「AE86型 カローラレビン/スプリンタートレノ」の再来との声もあった「アルテッツァ」は、1998年に発売されました。

 FRという駆動方式に加え、スポーティなスタイリング、6速MTが設定されたことなどにより、大いに話題となります。

 発売当初のグレード構成は、「RS200」と「AS200」のふたつを基本とし、RS200はスポーティ路線、AS200はジェントルな乗り味とされていました。

 ボディサイズは、全長4400mm×全幅1720mm×全高1410mm、ホイールベース2670mmと、同じくFRセダンの「マークII」と比べてもコンパクトです。

 搭載されたエンジンは、RS200が2リッター直列4気筒で最高出力は210馬力(ATは200馬力)。AS200には160馬力を発生する2リッター直列6気筒が搭載され、トランスミッションは、RS200では6速MTと5速ATが選択できましたが、AS200は4速ATのみを設定。

 アルテッツァは小型FR車が復活するということで前評判が高く、発売されると各メディアからも高い評価を受けました。

 しかし、初動の販売台数は好調だったものの、待ち望んでいたユーザーにいきわたると販売台数は落ち着いてしまいます。

 また、ステーションワゴンの「アルテッツァ ジータ」も投入されましたが、大きく販売台数を伸ばせず、2005年に生産を終了。後継車はシャシを一新したレクサス「IS」で、プレミアムセダンへコンセプトが変更されました。

●三菱「FTO」

コーナリングマシンとして高い評価を得た「FTO」
コーナリングマシンとして高い評価を得た「FTO」

 1994年に発売された2ドアFFクーペの三菱「FTO」は「GTO」の弟分的なポジションで、スタイリッシュなルックスが話題となったモデルです。

 しかし、ボディサイズは全長4365mm×全幅1735mm×全高1300mmと、実際にはGTOよりもだいぶ小ぶりになっていました。

 搭載されたエンジンは、1.8リッター直列4気筒と、2リッターV型6気筒がラインナップされ、トップグレードには三菱が独自に開発した可変バルブタイミングリフト機構の「MIVEC」が採用されたことで最高出力200馬力を発揮します。

 トランスミッションは5速MTのほかに、日本初のマニュアルモード付き4速AT(後に5速AT)「INVECS-II」を設定。ドライビングの癖を記憶する学習機能を装備するなどの高機能さが評判となり、スポーティなモデルながらもAT車が人気となります。

 また、サスペンションはフロントにストラット式、リアにマルチリンク式が採用され、国産FF車のなかでも最高の運動性能と高く評価されました。

 しかし、当時の日本市場では2ドアクーペのニーズが極端に少なく、販売台数は徐々に低下。2000年には、GTOとともに販売を終了することになりした。

●ホンダ「CR-Z」

ハイブリッドカーながらスポーティな走りを実現しようとした「CR-Z」
ハイブリッドカーながらスポーティな走りを実現しようとした「CR-Z」

 2010年に発売されたホンダ「CR-Z」は、全長4080mm×全幅1740mm×全高1395mmと、コンパクトな3ドアハッチバックのハイブリッド専用車です。

 環境性能が優先されるハイブリッド車であっても、ドライビングプレジャーを強調したモデルという、これまでに無いコンセプトで開発されました。

 パワーユニットは114馬力の1.5リッター直列4気筒エンジンに、14馬力のアシスト用モーターひとつを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、駆動方式はFFのみです。

 トランスミッションはCVTまたは6速MTが設定され、10・15モード燃費はCVT車が25km/L、MT車が22.5km/Lを達成しています。

 そして、2012年のマイナーチェンジでエンジンを120馬力(MT車)、モーターを20馬力と出力の向上がおこなわれ、同時に、ハンドルに装備されたボタンを押して、アクセルを少し踏み足すことで力強い加速を瞬時に得られる「PLUS SPORTシステム」が搭載されました。

 デビュー当初はCR-Zという車名やスタイルから、往年のライトウエイトスポーツカー「CR-X」の再来と期待され、実際に評価も高かったもののCR-Xほどの運動性能は得られておらず、人気は低迷。

 2016年に生産を終了し、後継車はありませんでした。

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