スゴい個性的!? 今なら爆売れだったモデル5選

現在、さまざまなSUVやクロスカントリー車が販売されていますが、各国産メーカーには登場する時代が早すぎた個性的なSUVがいくつも存在します。今回は、このなかから5台をピックアップして紹介します。

時代が早すぎた… 今なら爆売れ間違いなしなモデル

 1980年代後半に生まれたRV(SUV)は、いくつもの成功と挫折を繰り返しで進化してきました。

 その歴史のなかにおいては、爆発的ヒットを記録したモデルもあれば、残念ながら日の目を見ずにわずかな時間で消えてしまったモデルもあります。今回は、SUVの迷車といわれる5台をご紹介していきます。

今なら売れていたかも… ダイハツ「ミラRV-4」
今なら売れていたかも… ダイハツ「ミラRV-4」

●ダイハツ「ミラRV-4」

 ヘビーデューティなイメージを持った「タフト」のデビューを2020年6月に控えているダイハツですが、実はダイハツは国内でもいち早くクロスオーバーというコンセプトを具現化したメーカーです。

 その第一号ともいえるのが、1992年に登場した「ミラRV-4」です。ベースは「ミラTR-XX X4」という、眼がチカチカしそうなモデル。ミラは1980年代に一世を風靡したモデルでしたが、この頃になると若干落ち着いてしまっていました。

 当時はクロカン四駆ブームの真っ只中。ダイハツにも「ラガー」や「ロッキー」といったクロカン四駆がありましたが、軽自動車市場でそのブームにあやかりたいとリリースしたのが、ミラRV-4だったのです。

 同車はロングストロークサスペンションで車高を上げて、前部にはバンバーガード&スキッドプレート調加飾、それにサイドシルガード、ルーフレール、背面スペアタイヤが採用されていました。これは1990年に発表されたVW「ゴルフカントリー」の手法を真似たものと思われますが、いまミラRV-4を見ると、その完成度の高さに驚かされます。

 しかし、当時とはまだクロカン四駆が王道という時代だったため、クロスオーバーは中途半端なカスタムカーとしてしか捉えてもらえず、さほど大きな結果を残さないまま1年で絶版となってしまいました。

 しかし、ミラRV-4は失敗作とはいえません。その2年後には、RAV4などのライトクロカンが登場し、各メーカーがワゴンをベースにしたクロスオーバーを続々発売したことを考えれば、ダイハツの仕事はあまりに時代を先取りし過ぎていたのかもしれません。

●三菱「パジェロジュニア」

 かつての三菱は、「パジェロ」を頂点とする様々なクロカン四駆やSUVの成功で『RV王国』と呼ばれており、とくにパジェロシリーズは同社の屋台骨であり、多くのユーザーがこぞってパジェロを買い求めました。

 その勢いはトヨタを脅かすくらいのもので、恐れをなしたトヨタは「ランドクルーザープラド」でパジェロを模したモデルをリリースするくらいだったのです。

 そんな王国の一翼を担っていたのが「パジェロジュニア」。スズキでいえば、「ジムニー」に対しての「ジムニーシエラ」のような存在でした。軽自動車だった「パジェロミニ」のボディにオーバーフェンダーを付けてワイド化し、1100ccの直列4気筒エンジンを搭載していました。

 しかし、パジェロジュニア自体が残念なことに不人気車種。スペースユーティリティがパジェロミニと変わらないうえに、税制上的にも動力性能的にもメリットがほとんどない1.1リッターというエンジンのため、販売実績は鳴かず飛ばずだったのです。

 そして、1997年に20周年を迎えた三菱カープラザ店の記念限定車として発売されたのが、同車をベースにした「パジェロジュニア・フライングパグ」。

 1990年代はクラシックカーテイストのクルマが意外と多く、とくに1990年代後半には三菱やスバルがこうしたモデルを“飛び道具”としてよくリリースしていました。

 こうしたクラシックカーテイスト人気にあやかって、1000台限定で出したフライングパグですが、造りは実に凝ったもの。フロント回りはほぼ造り替えられ、まるでロンドンタクシーのようなフォルム。

 リアもコンビネーションランプを丸型3灯に変えるなど、デザイナーの情熱が感じられるものでした。同車は1000台限定で販売されましたが、道で見かけることは非常に希有でした。

 パジェロジュニアは1998年に生産を終え、ボディサイズやエンジン排気量などを見直した「パジェロイオ」へとバトンタッチしていくのです。

●いすゞ「ビークロス」

 登場した「時代が早すぎた…」という点では、いすゞ「ビークロス」というクロスオーバーSUVも当てはまります。現在のいすゞはトラックメーカーですが、1990年代前半までは「ジェミニ」や「ピアッツァ」といったモノコックボディの乗用車も生産していました。

 また当時はクロカン4WD「ビッグホーン」、SUV「ミュー」「ミュー・ウイザード」といったモデルも積極的に生産していましたが、1992年にシェアの低迷により、モノコックの乗用車から完全撤退。ラダーフレームの四駆とSUVのみを細々と作り続けていたのです。

 そんないすゞの意欲作がビークロスでした。このモデルは、第30回東京モーターショーに出品されたコンセプトカー「ヴィークロス」を基に市販化したもの。デザインは、後に日産に移籍して「マーチ」や「GT-R」などのデザインを統括する中村史郎氏と、同じく日産(インフィニティ)に移籍するサイモン・コックス氏の2人が手がけました。

 そのデザインは現代でも十分に通用する先進的なもので、昆虫などの有機生物をモチーフにしたようです。シャシはミューとの共用で、ラダーフレームとパートタイム式4WDという伝統的なメカニズムを有していましたが、サスペンションはロングストローク化した4輪ダブルウィッシュボーン式が贅沢に採用しています。

 また、レカロシートやMOMOのステアリングホイールなど、当時のいすゞが得意としていた海外ブランド品を採用するという手法をとっていました。

 しかし、基本的なインパネはミューと共用であることや、外観があまり特異すぎて、当時の日本人には馴染めなかったことから、国内での販売台数は1700台程度。比較的高評価だった北米では4000台ほど販売しましたが、結局、日本では販売の失敗、北米では安全基準の強化についていけず、2000年代にひっそりと消えていきました。

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1件のコメント

  1. やきなおし記事ばっかだな

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