時々来るクルマの検査の案内、もし無視したらどうなるの? 必ず受ける検査とは
ディーラーから、時々クルマの検査の案内が届くことがあります。いくつか種類がありますが、検査を受けないと、どうなってしまうのでしょうか。また、それぞれの検査の違いとはいったい何でしょうか。
クルマの「定期点検」と「車検」はよく似ているけど何が違う?
安全にクルマを走行させるためには、定期的な検査が必要ですが、その代表的なものに定期点検と車検があります。どちらもクルマの検査のことを指すため、ややこしく感じる人もいるかもしれません。
このふたつの検査には、どのような違いがあるのでしょうか。また、クルマの販売店からこれらの検査の案内が来た場合、受けなければいけないのはどちらなのでしょうか。
まず、定期点検について説明します。定期点検は法定点検とも呼ばれ、クルマの故障やトラブルが発生する前に予防の目的でおこないます。点検の実施はドライバーに義務付けられており、道路運送車両法にも明記されています。
道路運送車両法第48条では、「自動車(中略)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。」と定められています。
点検の実施時期と点検項目数は車種により異なりますが、自家用乗用車・自家用軽自動車の場合は1年ごと(12か月点検)に26項目、2年ごと(24か月点検)に56項目と定められています。
バス・トラック・タクシー(事業用)の場合だと、3カ月ごとに50項目あり、高い頻度で細かく安全性を確認していることが分かります。
続いて車検です。定期点検と同じ「検査」ではありますが、意味合いが異なります。
車検は自動車検査登録制度の略で、クルマが公道を走る基準をクリアしているかどうかを検査します。つまりこの車検をパスしないと自動車検査証が発行されず、クルマは公道を走れません。
車検は自家用乗用車であれば初回は3年、次回以降は2年ごとの検査が法律で義務付けられています。
ある自動車販売店のスタッフは、次のように話します。
「定期点検も車検もクルマの安全走行には欠かせないもので、どちらもドライバーに義務付けられています。ただ、罰則が設けられているのは車検です。
定期点検は罰則がないため、義務だということを知らずに受けない人も多くいますが、故障して大事に至る前に必ず受けたほうが良いものです」
仮に車検切れのクルマを公道で走らせた場合、違反点数が6点、かつ30日間の免許停止処分となるうえ、刑事処分として6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が課されます。
定期点検についての罰則はないですが、安全運転のためには欠かせない検査です。定期点検と車検、どちらも忘れずにおこないましょう。
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