後方視界が悪すぎでは!? デザインを優先した車3選
スポーツカーは前だけをみればいい!?
●ロータス「ヨーロッパ」
ロータスはイギリス人天才技術者のコーリン・チャップマンが、バックヤードビルダー(裏庭でクルマの製作やチューニングをおこなう)を経て創業したスポーツカーメーカーです。
F1を始めさまざまなレースで優秀な成績を収めていたロータスは、その技術力を活かした高性能なクルマを数多く生み出しました。
その1台が1966年に誕生した、ミッドシップスポーツカーのロータス「ヨーロッパ」です。
日本ではスーパーカーブームの火付け役となった「サーキットの狼」の主人公が、このロータス ヨーロッパに乗っていて、少年たちの憧れの的になりました。
ロータス ヨーロッパは大きく分けてシリーズ1からシリーズ3がありますが、なかでもシリーズ1と2は、リアサイドが高く立ち上がったデザインで、左右後方の視界が極端に悪かったといいます。
シリーズ3でデザインが変更されてリアサイドは低くなりましたが、そもそもリアウインドウがミニマムサイズということもあり、決して後方視界は良いクルマではありませんでした。
ただし、ロータスがつくるクルマのほとんどは、速く走ることに特化したピュアスポーツカーとしてデザインされており、後方視界や使い勝手が悪くても文句をいうユーザーはいなかったと思います。
また、スーパーカーはどれも後方視界が悪いモデルが多いですが、もの凄いスピードで走る時は前だけ見ていれば良いということなのかもしれません。
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近年のクルマは乗員保護の目的から強固なキャビンを実現しています。そのため、フロントウインドウ左右の支柱であるAピラーが昔とくらべ太くなりました。
Aピラーが太くなり始めた初期のモデルでは、左右前方の死角が増えてしまいましたが、後にAピラーの断面形状の見直しなどで死角の範囲が改善されます。
そして、2020年2月に発売されたホンダ新型「フィット」では、構造そのものを見直すことでよりAピラーを細くし、広い前方視界を確保しました。
全体のデザインからすると地味な改善ですが、安全性の向上という点では高く評価されています。
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