ゴツさがカッコ良かった! RVブームで輝いたクロカン4WD車5選
1990年代の初頭に、日本で「RVブーム」が起こり、本格的なクロスカントリー4WD車の人気が急上昇しました。その人気ぶりは、いまのSUV人気をはるかに上まわり、各メーカーがクロスカントリー4WD車を次々と発売したほどです。そこで、RVブームの頃、とくに人気だったモデルを5車種ピックアップして紹介します。
クロカン4駆のなかでも人気車種を紹介!
1980年代後半の日本では、リゾート開発が急激に進んだことでスキーが大ブームとなり、それに伴ってアウトドアレジャーが盛んになりました。
その頃に人気となったクルマが「RV」です。RVとは「Recreational Vehicle(レクレーショナル・ビークル)」の略で、クロスカントリー4WD車やミニバン、ステーションワゴンなど、主にレジャー用途に向いたクルマが該当します。
なかでもクロスカントリー4WD車の人気ぶりは、現在のSUV人気を遥かに上まわる規模で、「RVブーム」に発展すると各メーカーから次々とクロスカントリー4WD車が発売されました。
そこで、RVブームの頃にとくに人気だったモデルを、5車種ピックアップして紹介します。
●三菱「パジェロ」
1982年にデビューした「パジェロ」は、機動性に優れたクロスカントリー4WD車ながら、「ジープ」よりも乗用車に近い使い勝手の良さで人気となります。
そして、1991年には走行性能、快適性、安全性を大きく向上させた2代目が登場。
ボディバリエーションは、2ドアで後席上部がオープントップとなる「Jトップ」、3ドアショートボディの「メタルトップ」、5ドアロングボディのラグジュアリー性を兼ね備えた「ミッドルーフ」の3タイプです。
それぞれに5ナンバーサイズのナロータイプと、ワイドフェンダーが装着された3ナンバーサイズが設定されました。
トップグレードの「ミッドルーフワイド スーパーエクシード」に搭載されたエンジンは、最高出力155馬力の3リッターV型6気筒ガソリンで、4速ATが組み合わされています。
また、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンともにバリエーションが豊富で、さまざまなニーズに対応するなど、2代目パジェロはRVブームをけん引する存在でした。
トヨタ「ハイラックスサーフ」●
現在、トヨタが販売しているピックアップトラックの「ハイラックス」はRVブームの頃にも存在し、なかでもダブルキャブが人気でした。
このハイラックスをベースにFRP製キャノピーを取り付け、ワゴンタイプに仕立てたモデルが、1984年に発売された初代「ハイラックスサーフ」です。
なお、スキーブームだった頃の1989年には2代目が登場していましたが、スタイリッシュでアメリカナイズされたデザインの初代も人気がありました。
初代ハイラックスサーフは、4ナンバー登録のライトバンとしてデビューしたため、トラックのハイラックス4WDと同じ4輪リーフリジッド式サスペンションを採用。乗り心地は硬く、悪路走破性や信頼性が重視されていました。
そのため、1985年のマイナーチェンジでフロントサスペンションの形式を変更し、乗り心地の改善をおこなっています。
搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ガソリンと2.4リッター直列4気筒ディーゼルを設定。後にディーゼルにはターボが装着されました。
1986年には5ナンバーの乗用車モデルを追加したことでユーザー層を拡大し、後述の日産「テラノ」と人気を二分しました。
●日産「テラノ」
1986年に日産は、ハイラックスサーフと同様に、「ダットサントラック」のシャシにワゴンタイプのボディを架装する手法で製作された「テラノ」を発売しました。
発売当初のテラノは2ドアのみで、使い勝手は決して良かったとはいえませんでしたが、そんなネガティブさを払拭するほど優れたデザインが評価され大ヒットします。
搭載されたエンジンは2.7リッター直列4気筒ディーゼルエンジンのみで、1987年には3リッターV型6気筒ガソリンエンジン搭載車を追加ラインナップ。
同時に当時のクロスカントリー4WD車としては珍しい4速AT車が設定され、イージードライブを求めるユーザーを獲得しました。
そして、1989年にライバルのハイラックスサーフが2代目となり、4ドア車をラインナップすると、直後にテラノも4ドア車を発売。
なお、テラノの4ドア仕様はリアドアのハンドルを目立たないようにデザインすることで、現代に続く2ドアにも見える4ドアをいち早く採用していました。
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