売る時に査定額もアップする!? クルマをコーティングするメリット・デメリットとは?

近年、カー用品店などの洗車コーナーには、数多くのコーティング剤が販売されています。そのラインナップの多さに、どれを選んで良いのか悩むことも多いのではないでしょうか。今回は、ボディコーティングの基礎知識について紹介します。

いろいろあるコーティングの役割や種類は、なにが違う?

 クルマのボディ表面には、走行中についた泥や油、風によって飛ばされてきた砂ぼこり、虫の死骸や鳥のフンといった多くの汚れが付着します。

 これらの汚れは自然に落ちることはなく、そのまま放置してしまうと塗装が劣化したり、洗車の際にスポンジなどで擦ってしまう「洗車キズ」の原因となってしまうため、厄介です。

 そんな時に役立つのがボディコーティング(以下、コーティング)で、クルマを樹脂やガラスなどの成分で覆い、汚れや小さなキズといったダメージから塗装を保護する役割があります。

 さらに、鏡面のように綺麗な見た目を維持することも可能です。

クルマのコーティングを施工するイメージ
クルマのコーティングを施工するイメージ

 また、コーティングを施してくれる業者も存在し、主な依頼先は「自動車販売店」「カー用品店」「ガソリンスタンド」「カーコーティング専門業者」が挙げられます。

 なお、コーティングの種類によって作業日数に違いがあり、早いものだと半日、本格的な施工となると2日ほど時間を要するので、ほとんどの業者がコーティングの施工には予約が必須となっています。

 施工するタイミングは、納車時がベストといわれています。

 なぜなら汚れの付着が最小限で、洗車剤やコーティング剤が使用されていない状態なので、下準備や磨き作業などを省くことができるため施工料金も割安になることが多いようです。

 もちろん年数が経っていてもコーティングをすることは可能ですが、長年残っているワックス跡や雨染み、傷跡など全てを磨きで取り除いてから施工することになります。

 コーティングの種類は大きく分けて「油脂系」「樹脂系」「ガラス繊維系」「ガラスコーティング」の4つがあります。

「油脂系」は、油が水を弾く性質を利用した方法です。従来のワックスと呼ばれるタイプで、主成分であるシリコンやカルナバロウをボディ全体に塗り広げる方法。

 比較的安価で施工自体も手軽にできますが、紫外線に弱いほか耐久期間が約1か月と短いため、現在は減少傾向にあるようです。

「樹脂系」は、ポリマーコーティングとも呼ばれ、フッ素やテフロンなどの高分子化合物を化学反応によってボディに密着させる方法となります。

 非常に強い被膜が形成されるため、ツヤと撥水効果を発揮。ワックスよりは手間がかかりますが、効果は2か月から3か月持続します。

 料金は、ガソリンスタンドなどで施工してもらった場合、5000円から3万円程度です。

「ガラス繊維系」は、ポリマーコーティング剤にガラス繊維が一部含まれているものを指し、硬度の高い皮膜によって耐候性や耐熱性がアップします。

 また、キズも付きにくく、半年から1年に渡って効果を発揮。ただし、施工するにあたっては知識や技術が必要となるため、プロに依頼しましょう。料金は、軽自動車が3万円から、普通自動車が5万円からとなっています。

「ガラスコーティング」は、保護膜に100%ガラス成分を使用した方法で化学変化によって硬化し、ガラス繊維系よりも高強度となっています。

 硬度9Hの非常に硬い被膜を形成し、愛車のボディを守るには最も効果が期待できる方法です。

 持続年数が3年から5年と長いため、施行は高額となりますが施工しているユーザーは増加傾向。料金は軽自動車が5万円から、普通自動車が7万円からが目安となっています。

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