「プリウス」並に爆売れ!? 4年で50万台超えも… スズキのSUVが成功した理由
SUV人気の日本への導入はあるのか…
ビターラ ブレッツァのインドでの大人気の理由はさらに、スズキのインド法人マルチスズキが現地での乗用車市場シェアが50%を超える定番ブランドであることが挙げられます。
ほかのインドメーカーやマルチスズキに次ぐシェアを持っている韓国の「現代自動車」に比べて故障が少ないクルマというイメージが浸透していることや、そしてマルチスズキの販売網が充実していることなども好調な要因です。
いま、日本ではコンパクトSUVの人気が盛り上がっています。そのため、ビターラ ブレッツァを日本でも販売すればいいと思われがちですが、話はそう簡単ではないでしょう。
日本のコンパクトカーは、5ナンバー車を指しますが、ビターラ ブレッツァは全幅が5ナンバー枠に収まっていないので、3ナンバー車としての登録となり、狭い道が多い日本でのニーズにマッチしません。
またビターラ ブレッツァは、インド専売として作られているので、日本とは異なる安全基準で設計されているほか、日本で求められる先進安全機能も備わっていません。日本仕様はそう簡単には作れないのです。
ちなみに、インドで見かける乗用車の多くがビターラ ブレッツァのように全長4m未満のクルマです。
その理由は現地の小型車優遇政策にあり、全長4m未満であれば新車購入時にかかる税金が4mを超えるモデルに比べて大幅に少なく済むからです。
インドでは、その対象となる小型車が乗用車市場の約6割を占めるほど。日本での軽自動車のような感覚と考えればわかりやすいでしょう。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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