なぜハンドルを「左切り」? 働く車がタイヤを斜めにして停車するワケ
ハンドルを切って停車する「働くクルマ」 一般道にも存在!
高速道路上の働くクルマといえば、NEXCOの車両や警察車両などのほかに、JAFの作業車両も忘れてはなりません。
JAFに聞いたところ、JAFのロードサービス車両も高速道路の本線上や路肩での作業中に停止する際には、「万が一追突されても、できるだけ影響が少ない方向にハンドルを切って停車している」とのことでした。
さらにJAFではもうひとつのルールがあるようです。
「路肩に停めて作業を行う際、運転席の隊員であっても、運転席側からではなく、運転席から助手席に車内で移動して、必ず助手席から乗り降り降りするというルールがあります。
原則として高速道路での乗降ルールですが、状況によっては一般道でも実施している場合があります」(JAF広報課)
JAFではハンドルを切って停車するルールのほかに、隊員をより安全な方法で乗降させるためのルールも徹底しているようです。
そして、一般道においても、宅配便最大手のヤマト運輸のトラックがこの「ハンドル左切り」を徹底しています。
荷物を積んだり降ろしたりする際、トラックを路肩に停めるときには、必ずハンドルを左に切ってからエンジンをオフにしてトラックを停車させるルールです。
理由は高速道路の路肩に作業車がクルマを停めるときと同様、追突されたとき、また故障など何らかの理由で停車中のトラックが動き出したときにも、ハンドルを左に切っていればタイヤが縁石などに当たる形になり、トラックの自走事故による被害を最小限にとどめることができるからです。
なお、ヤマト運輸には「ハンドル左切り」を含めて、トラックを停車する際には「は・ぎ・さ・わ」というルールがあります。
・は→ハンドルを左に切ってからエンジンオフ
・ぎ→ギアをローまたはバック、オートマチック車ではP(パーキング)に入れる
・さ→サイドブレーキを2度引く
・わ→輪止めをかける
私たち一般のドライバーにとっても見習いたくなる安全対策です。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
っというか、免許を取る時に坂道停車の話で無かったか?
最近は知らんが。
右折待ちで,右にハンドルを切って待っている車や,車を斜めにして待っている車がいるが,これは逆に追突されたら,対向車と正面衝突することになる。そういう車を見かけると,怖くて見ていられない。素早く右折したい気持ちはわかるが…。