1000万円オーバーのGT-Rでも安い!? メーカー系チューニングカー3選
トヨタ渾身のスーパーマイクロカーとは!?
●トヨタ「iQ GRMN スーパーチャージャー」
トヨタのモータースポーツ系ブランド「TOYOTA GAZOO Racing」は、2020年1月に発表された「GRヤリス」や、2019年5月に発売された「GRスープラ」という高性能な市販車をラインナップしています。
また、コンプリートカーに与えられる車名はチューニングのレベルによって分けられ、「GRスポーツ」「GR」、そして最高峰の「GRMN」が存在。今回紹介する「iQ GRMN スーパーチャージャー」は、ハードにチューニングされたモデルです。
2008年に発売されたiQは、マイクロカーながら4人乗りを実現したクルマで、全長2985mm×全幅1680mm×全高1500mmと、軽自動車よりも40cm以上短いボディのなかに4つのシートを収めるために、高度な技術が注ぎ込まれました。
このiQをベースにしたiQ GRMN スーパーチャージャーは、2012年に限定100台で販売されます。
エンジンは1.3リッター直列4気筒にスーパーチャージャーが装着され、最高出力は122馬力を発揮。組み合わされるトランスミッションは6速MTのみです。
また、ボディにも大きく手が加えられ、専用の前後バンパーや、全幅を1705mmまで拡大するブリスターフェンダーなどを装着。シャシもスポット溶接を増やして前後パフォーマンスダンパーによって強化。専用にチューニングされたサスペンションを採用しています。
内装も専用スポーツシートやステアリング、加飾されたメーター類などスポーティな演出が施され、すべてが特別な仕様です。
当時の価格は355万円(消費税5%込)と、ベースのiQに対して約180万円高額に設定されましたが、予約の段階で完売となりました。
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現在、国内メーカーは積極的にコンプリートカーを販売していますが、海外の高級車メーカーでは顧客のリクエストをクルマに反映させるカスタマイズ部門があり、長い歴史を誇ります。
その内容も、外装色のオーダー、内装の素材や意匠の変更、エンジンやシャシのチューニングなど多岐にわたります。
また、フェラーリやロールスロイスでは、内外装のデザインを自由にオーダーして、世界に1台だけのコンプリートカーをつくることも可能ですが、価格は天井知らずとなり、億単位を覚悟しなければなりません。