1000万円オーバーのGT-Rでも安い!? メーカー系チューニングカー3選

市販車をベースにしたチューニングカーは、ショップが製作したものだけでなくメーカー系のクルマも存在します。そこで、かつて販売されたメーカー系の高性能コンプリートカーのなかから、3車種をピックアップして紹介します。

メーカー系ならではの高品質なチューニングカーとは

 昭和時代は改造車は違法というイメージがあり、市民権が得られていませんでした。

 しかし、パーツメーカーやチューニングショップが加盟する業界団体の努力により、合法のパーツが増えたことから、いまでは自動車メーカー系が製作するチューニングカーも存在します。

 そこで、かつて販売されたメーカー系の高性能コンプリートカーのなかから、3車種をピックアップして紹介します。

●日産「NISMO 400R」

400馬力を誇るエンジンを搭載した「NISMO 400R」
400馬力を誇るエンジンを搭載した「NISMO 400R」

 1995年に発売された日産4代目「スカイライGT-R」をベースに、同社のモータースポーツ活動を支えるニスモ(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)によって製作されたコンプリートカーが、「NISMO 400R」です。

 NISMO 400Rは1996年に発表されました。車名の400Rは、搭載された「RB-X GT2型」エンジンが最高出力400馬力を発揮することに由来しています。

 エンジンの具体的なチューニング内容は、ベースの2.6リッター直列6気筒ツインターボ「RB26DETT型」の排気量をアップして2.8リッターとし、すべて鍛造の専用ピストン/コンロッド/クランクシャフトやN1タービン、強化エンジンブロックや燃焼室形状が最適化されたシリンダーヘッド、専用ECUなどの採用です。

 なお、RB-X GT2型は中低速域のトルクアップをメインとしたスペックとなっており、実力は400馬力よりも上だったと予想されます。

 外観は各エアロパーツやボンネットが専用品とされ、全幅が50mm拡大されたオーバーフェンダーを装着。また、軽量化とともに迫力あるリアビューを演出するチタン製マフラーも、400R専用に開発されました。

 一方で、サスペンションやブレーキなどは専用品ではなく、従来のニスモ製GT-R用パーツが組み込まれていますが、これは専用品でなくとも十分な性能を持っているという証といえます。

 NISMO 400Rの価格は1200万円(消費税含まず)と、ノーマルよりも約700万円上乗せされていましたが、カスタムの内容を考えると適正価格だったのではないでしょうか。

 なお、NISMO 400Rは99台の販売を予定していましたが、実際にデリバリーされたのは50台前後とされています。

●スバル「インプレッサ S201 STiバージョン」

アグレッシブなルックスに変貌した「インプレッサ S201 STiバージョン」
アグレッシブなルックスに変貌した「インプレッサ S201 STiバージョン」

 スバルのモータースポーツ活動を担う「スバルテクニカインターナショナル」(以下、STI)により、特別に仕立てられたコンプリートカーは数多く存在します。

 そのなかでも、初代「インプレッサWRX」をベースとしたコンプリートカーである「インプレッサ S201 STiバージョン」(以下、S201)は、非常にアグレッシブなモデルとなっていました。

 2000年に発売されたS201は、ラリーをイメージさせるインプレッサにおいて、オンロードスポーツを追及したチューニングカーです。

 エンジンは2リッター水平対向4気筒ターボ「EJ20型」をベースに、専用ECUと吸排気系の変更により、最高出力は300馬力まで向上。
 
 足まわりには車高調整式強化サスペンションと、ピロボールを用いたリンク類が組み込まれ、レスポンスに優れたダイレクトな操縦性を実現しています。

 そしてS201最大の特徴が外観で、グリル一体式のフロントエアロバンパー、大型エアスクープ、砲弾型ドアミラー、サイドスカート、ダブルウイングリヤスポイラー、ディフューザー形状のリヤエアロバンパーなどが装着され、迫力あるフォルムとなっていました。

 約20年間にSTIが製作した歴代コンプリートカーのなかでも、ここまで外観に手が入れられたことはなく、S201はひと際異彩を放つモデルです。

 限定台数は300台で、当時の価格は390万円(消費税含まず)でした。

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