3.11 東日本大震災から9年… キャンピングカーが防災需要増で人気高まる訳
東日本大震災から今日で9年が経ちました。2011年3月11日に発生した大震災では多くの人の命が犠牲となったほか、長きにわたる避難生活を余儀なくされる人もありました。そんななか、近年レジャー用途などで人気を集めているキャンピングカーが被災時や避難生活に役立つのではないかと、注目されているのです。キャンピングカーには、どのような利用方法があるのでしょうか。
災害の多い日本でキャンピングカーが再注目されている
2011年3月11日に発生した東日本大震災から2020年3月11日で9年が経ちました。3.11以降も、地震や大雨による河川の氾濫など大規模な災害が多発しています。
そんななか、最近のキャンピングカー人気の高まりを受けて、レジャー用途以外に防災のためにキャンピングカーの購入を検討している人が増えているようです。キャンピングカーには、どのような利用方法があるのでしょうか。
近年、自然の猛威に翻弄され多くの人が災害に見舞われています。一般社団法人日本RV協会(以下、日本RV協会)が実施したアンケート調査の結果では、全体の7割の人が災害を身近に感じ、意識するだけではなく、防災対策を実施していることがわかりました。
では、実施に被災した際にはどのような物が必要となるのでしょうか。
アンケート調査では、もっとも必要だと感じたものは「場所」だといい、次に「電源」や「水」となっています。
食事や仮眠・睡眠などをおこなうには必ず場所の確保が重要なことだといえ、自分の場所を見つけ、安全を確保することが、肉体的にも精神的にも大切です。
実施の被災地では、政府や自治体が提供する避難所などで生活を送ることが大半ですが、少しの間でも自分の場所を確保する方法として、近年レジャーなどの用途で人気が高まっているキャンピングカーが注目されています。
今回のアンケート調査において、キャンピングカーが防災に役立つと考える人は全体の97.5%に達し、多くのユーザーがキャンピングカーがあれば「場所」や「電源」の確保ができると考えているようです。
では、キャンピングカーはどの程度の防災対策になるのでしょうか。
防災のためにキャンピングカーの購入を検討を考えた人は全体の77.3%となります。一方で、購入を考えられない人の理由としては、「コストが高い」「置く場所を確保できない」というもので、防災を意識して購入を考えた人の多くも、レジャー用途がメインにあったうえで、防災は万が一の備えだと回答しています。
そのため、キャンピングカーは防災対策としての期待値が高いものの、ある程度のハードルがあることから、レジャーとしての利用価値があってこそ、購入を考えられるクルマのようです。
また、キャンピングカーの個人所有によるハードルが高い現状において、日本RV協会は公共機関によるサポート体制が重要だといいます。
実際に、地方自治体とのサポートにより、非常時のトイレだけを架装したクルマも活躍するほか、病人を受け入れるドクターカーなども存在するため、その範囲を広げて、キャンピングカーを導入するという方法も考えられます。
アンケート調査では、自治体のキャンピングカー購入を推奨する人は62.1%となり、半数を超えています。
日本RV協会は、「実際には予算や運用方法などいろいろな問題があるかもしれませんが、個人レベルでは対応できない『キャンピングカーの利用価値を最大限に活かす』には、自治体の協力が必要といえます」といいます。
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