何が違う?トヨタの「T」と車種別エンブレム ホンダは赤・青バッジで意味が変わる?
自動車メーカーのエンブレムは、クルマの「顔」ともいえるパーツで、車両の前後などに装着されています。最近では統一したエンブレムを装着するメーカーが多いなか、トヨタはなぜ複数のエンブレムが存在するのでしょうか。また、ホンダ車には赤い特別なエンブレムを装着する車種もあるのですが、その謎に迫ります。
トヨタの「T」と車種別エンブレムはどう違う?
自動車メーカーのエンブレムは、車両前後の中央やハンドルなどに取り付けられ、クルマの「顔」ともいえる重要なパーツです。
かつては、車種ごとにエンブレムが異なることケースもありましたが、現在はブランド戦略のひとつとして、多くのメーカーで統一デザインのエンブレムが採用されています。
その一方でトヨタ車には、いまでも複数のエンブレムが存在しています。なぜトヨタ車には、異なるデザインのエンブレムが装着されているのでしょうか。
トヨタのエンブレムの種類は多岐に渡りますが、メインとなるのは「T」をモチーフにしたエンブレムです。
車種ごとのエンブレムとしては、「C」をモチーフにした「カローラ」シリーズや、車名でもある王冠をデザインした「クラウン」、手彫りで仕上げられた鳳凰のエンブレムを装着する「センチュリー」などに加え、ネッツ店で販売される車種に装着される「N」をデザインしたものなど、さまざまな種類が存在しています。
エンブレムのデザインが複数ある理由について、トヨタは次のように話します。
「エンブレムのデザインが異なる理由は、モデルごとにコンセプトや歴史が異なるためで、それぞれのエンブレムを採用しています。また、グローバルで販売するモデルについては、トヨタの『T』のエンブレムを採用する傾向があります」
「T」のエンブレムでも、青く縁取られたものが存在します。これは「シナジーブルー」と呼ばるトヨタのハイブリッドを象徴する色で、クリーンなイメージを連想させます。青い縁取りのエンブレムはレクサス車でも同様で、ハイブリッド車に装着されています。
ハイブリッド車が青いエンブレムというのは車種別のエンブレムでも採用されており、カローラやクラウンのエンブレムは青い縁取りが施されています。しかし例外もあり、センチュリーや「ハリアー」は、ハイブリッド車であってもフロントのエンブレムは青くありません。
なお、車種別のエンブレムを装着するモデルでも、ほとんどのクルマでリアは「T」のエンブレムを装着しています。しかし、センチュリーだけはリアにも鳳凰のエンブレムを装着して、特別感を演出しています。
また、TOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツブランド「GR」モデルは、ハイブリッド車であっても青いエンブレムは装着されていません。
これについてトヨタは、「黒白赤を基調としたGRブランドとしての世界観やデザイン性を優先させるため、ハイブリッド車にも黒をベースとしたトヨタエンブレムを装着しています。その代わり、サイドやリアに装着される『HYBRID SYNERGY DRIVE』というバッジで、ハイブリッド車の機能訴求をおこなっています」と説明しています。
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2020年5月にトヨタは、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店といった販売チャネルを統合し、全店舗で全車種を取り扱う方針です。
すでに東京地区では開始されている取り組みですが、全国でチャネル制が廃止されることで、車種の統廃合もおこなわれるとされています。
チャネルがなくなると、前出のネッツ店取り扱い車種の「N」のエンブレムもいずれ終了することになるものと思われます。
ネッツ店の『N』のエンブレムのVOXY乗りです。密かにあのエンブレムはお気に入りでした。でも、将来的に無くなってしまうかもしれないんですね。何か残念!リアのエンブレムも、『N』のエンブレムだったら良かったのに〜っていうくらいなのに・・・。ぶっちゃけ、『T』のエンブレムはあんまり好きじゃないんですよね〜!