もう二度と出てこない!? 至高のハイパワー車3選
もはやバイク!? 超高回転を誇った軽自動車とは
●スズキ「アルトワークス」
1979年に発売されたスズキ 初代「アルト」は、47万円という衝撃的な低価格で、軽ボンネットバンブームの火付け役となりました。
その後、アルトは進化を続け、1986年にはスズキの軽自動車では初となる42馬力を発揮するDOHCエンジン搭載車「アルト ツインカムRS」を発売。さらにターボを装着して最高出力を48馬力まで向上させたモデルを追加することで、ライバルに対してアドバンテージを築きます。
そして、1987年には軽自動車で当時最高値となる64馬力を誇る、550cc3気筒DOHCターボエンジンを搭載した「アルトワークス」シリーズを発売。
最高出力を7500rpmで発揮し、レブリミットは9500rpmという超高回転な仕様となっていました。
そんなアルトワークスに対抗すべく、同じく64馬力を発揮するダイハツ「ミラ TR-XX」と三菱「ミニカ ダンガンZZ」が発売されたことで、軽自動車の第2次パワー競争が勃発します。
しかし、これ以上の出力アップは事故の増加や、速度違反の助長につながると運輸省(現在の国土交通省)が判断し、アルトワークスが最初に到達した64馬力が、現在も続く軽自動車の出力自主規制の上限値となりました。
※ ※ ※
今回紹介した3台は、どれも9000rpmを許容するエンジンを搭載していますが、この数値を市販車で達成したことは驚異的なことです。
現在は燃焼状態を制御する技術の進歩により、そこまで回転数を上げなくても高出力化することが可能となっているため、こんなエンジンは二度と出てこないでしょう。
さらに、世界中のメーカーは電動化を推し進めており、ハイブリッドなどではエンジン単体で出力を向上させる必要もなく、熱効率の向上に注力しています。