なぜ「SUV」の定義バラバラ? 日本と世界で異なるSUVトレンドとは
海外でも人気の高いSUV、近年のトレンドは?
日本のみならず世界的に人気となったSUVですが、国外の市場ではどのようなモデルが流行となっているのでしょうか。
海外では、「高級で豪華、そして速くて大きい」というトレンドがSUV市場に起きています。
火付け役となったモデルはポルシェ「カイエン」といわれていて、ポルシェが発売した当時、同社曰く「新しいカタチのスポーツカー」として発表されました。フォルクスワーゲン「トゥアレグ」の兄弟車として共同開発されたクルマです。
スポーツカーメーカーとして知られるポルシェが送り出すSUVというだけあり、卓越した動力性能と高いオフロード走行性能を両立させていました。
このポルシェブランド初のSUVとして送り出されたカイエンは、爆発的な大ヒットを記録します。
ポルシェの当時の分析では、「911を含むポルシェのスポーツカーユーザーは、世界的にみても2台以上の複数車両所有者がほとんどで、高性能スポーツカーを複数所有しながら、家族のための高級で豪華な大型セダンも車庫にある」と説明しています。
こうした顧客にとって、これまでの高級大型セダンに代わるSUVが支持されたのです。ポルシェはカイエンの成功により、911とは違うユーザーの獲得に成功しました。
ポルシェの成功に触発された高級車メーカーは、当然カイエンに追随します。
メルセデス・ベンツやBMW、アウディはもちろん、ドイツの輸入車ブランド以外ではアルファロメオ「ステルヴィオ」、ランボルギーニ「ウルス」、アストンマーティン「DBX」、ベントレー「ベンテイガ」、ロールス・ロイス「カリナン」などが登場。
イタリアのスーパーカーブランドであるフェラーリもSUVを開発しているといわれています。
その一方、輸入車ブランドはコンパクトSUVの開発もおこなっています。アメリカのクロカン四駆ブランドとして知られるジープは「コンパス」を発売し、フィアットは「500X」をリリース。
アウディからは「Q2」、フォルクスワーゲンは「Tクロス」が登場しています。
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2019年12月10日に発表された、その年にふさわしい1台を決める「第40回2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー」には、トヨタのミドルサイズSUV「RAV4」が選出されました。
RAV4はトヨタのグローバルモデルとして開発がおこなわれたSUVで、2020年の夏には日本市場および米国市場でPHEVモデルの登場が予定されています。
日本メーカーのみならず海外メーカーも開発に力を入れるSUVは、今後も世界中の新車市場を席巻するとみられます。
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