熾烈な新車販売競争が生んだ“燃費スペシャル”!? ただの廉価仕様でない正体とは
“燃費スペシャル”を買うユーザーはどんな人?
ノートe-POWER SのJC08モード燃費は前述のとおり37.2km/Lですが、その上位グレードであるe-POWER Xは34.0km/Lと差があります。しかし上位グレードの方が装備は充実しており、使い勝手が優れています。
装備を簡略化したe-POWER Sの売れ行きはどうなのでしょうか。前出の日産販売店スタッフは、次のように話します。
「ノートにはさまざまなグレードがありますが、ハイブリッド車でメインとなるのは『e-POWER X』以上のグレードとなります。
e-POWER Sは実用性に劣る部分もありますので、ご案内することはあまりないです。記憶にある限りでは、確か当店では1台も販売実績が無かったと思います」
では、e-POWER Sと同じように、“燃費スペシャル”モデルといえるアクアのLグレードはどうなのでしょうか。トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「アクアの『L』は、商用車のような最低限の装備しか付いていないグレードですので、法人のお客様が営業車に使うといった用途で需要があります。一般のお客様には、そのひとつ上のグレードである『S』や『G』などが良いかと思います。
Lグレードの値段はアクアのなかでもっとも安いものですが、他のグレードには付いてもLには付けられない装備というのもあります。例えば後席ドアのパワーウインドウもつけられないといったこともあるため、やはりS以上のグレードがおすすめです」
アクアも、最廉価のグレードは万人に勧めることができるクルマではないようです。実際に使うことを考えると、ノートもアクアも、若干カタログ燃費が下がるものの、実用的な装備が充実したグレードを選択した方が良いといえるでしょう。
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