カッコいい車なのに激減した!? 懐かしのコンパクト2ドアクーペ5選
ラリーカーのレプリカはとんでもない値段に高騰!?
●スバル「インプレッサ リトナ」

4ドアセダンとステーションワゴンのイメージが強いスバル「インプレッサ」ですが、初代モデルにのみ2ドアクーペ「インプレッサ リトナ」が存在していました。
1995年に発売され、1.5リッターFFと1.6リッター4WDの2グレードで、スポーティさよりもスタイリングと雰囲気を楽しむキャラクターのモデルです。
翌年にリトナは廃止され、代わりに登場したのが「インプレッサ WRX タイプR STi」という高性能バージョンでした。世界ラリー選手権(WRC)で活躍するWRカーの流れを汲んだ2ドアモデルで、280馬力のハイパワーな水平対向4気筒ターボエンジンと、4WDならではのトラクション性能を活かした走りが魅力でした。
以降、WRX タイプR STiは進化を続け、2000年まで生産されました。
そして、わずか400台限定ですが、WRCで3連覇を達成した「インプレッサ WRカー97」をロードモデルとして再現した「インプレッサ 22B-STiバージョン」も販売されました。
WRX タイプR STiの全長4340mm×全幅1690mm×全高1405mmというサイズに対し、22B-STiバージョンでは全幅が1770mmまでワイド化されており、専用の2.2リッターエンジンが搭載されていました。
現在、程度の良い22B-STiバージョンの中古車は1000万円を超える価格となることもあり、大変希少なモデルです。また、リトナについては販売不振で1年で生産が打ち切られたモデルだけに、中古車はほとんど存在していません。
●ホンダ「シビッククーペ」

現行型のホンダ「シビック」は、5ドアハッチバックと4ドアセダンの2タイプのボディがラインナップされています。
そのシビックにも5代目と6代目に2ドアクーペが設定され、6代目ベースのクーペは1996年に発売されました。
サイズは全長4450mm×全幅1695mm×全高1375mmとコンパクトクーペのなかでは大柄で、ホイールベースも2620mmと長いのが特徴です。
搭載されたエンジンは1.6リッター直列4気筒で、低燃費かつ低排出ガスが追求した結果、最高出力は控えめの120馬力を発揮。トランスミッションはCVTのみが設定され、スポーティさよりも雰囲気を楽しむモデルというポジションでした。
なお、シビッククーペはすべてアメリカで生産された輸入車で、日本ではこの代をもって販売が終了されましたが、北米ではその後も継続してクーペをラインナップし、現行型は6代目にあたります。
中古車はローダウンやメッキパーツを多用してカスタマイズされた物件が目立ち、相場は年式の割りに高めとなっています。
※ ※ ※
現在、日本で販売されている国産2ドアクーペは、トヨタ「86」とスバル「BRZ」を除くと、高額なモデルばかりです。
この傾向は海外も同様で、エントリーモデルのクーペは極端に数を減らしています。
昔は若い人が初めて乗るのがクーペという時代がありましたが、そうした文化はほとんど残っていません。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。















