車道での左幅寄せが問題化!? 「キープレフト」の勘違いで発生するトラブルとは

クルマを運転していて交差点で左折をする際に左に寄る行為、いったい何のために左に寄っているのでしょうか。

「左側に寄せる行為」の真意とは

 かつて自動車教習所などで「キープレフト」という言葉を耳にすることがありました。最近では、この「キープレフト」という言葉が独り歩きして、クルマと自転車のトラブルに発展しているといいます。どのような問題が起こっているのでしょうか。

クルマの「左幅寄せ」。どのくらいの幅寄せが適切なのでしょうか
クルマの「左幅寄せ」。どのくらいの幅寄せが適切なのでしょうか

 キープレフトとは、一般的に「道路の左側に寄って走るルール」とイメージされます。これは、道路交通法の第十八条「車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあっては道路の左側に寄って、軽車両にあっては道路の左側端に寄って、それぞれ当該道路を通行しなければならない。(一部省略)」から連想されるためです。

 また、第二十条には「車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。(一部省略)」という法令があり、これらを含めてキープレフトという言葉が根付いているようです。

 この場合、一般的なイメージとして車両通行帯という言葉の意味がややこしくしているといいます。車両通行帯とは、通行車線が複数ある場合を指すので、片側3車線や暫定2車線(対面)など車両が通行する道路があるものをいいます。そのため、田舎の一本道などに限っては上記の「左側に寄る」という行為の意味が出てくるのです。

 さらに、交差点で左折をする直前には左側へ寄せることとなっています。実際に、交差点で左折をする際、手前でクルマを道路の左側に寄せる行為があります。

 かつて、2017年にロードバイクに乗った男性がSNS上に「クルマから執拗に幅寄せをされた」という内容の文章を投稿し、大きな波紋を呼びました。

 また、2020年1月末には道路上に自転車を漕いでいる絵が書かれた「自転車ナビマーク(ナビライン)」を走行中に、路線バスがスレスレで追い越ししたことが話題となっています。

 これらの問題に対して、クルマに乗る人から「バイクや自転車のマナーの悪さ」を批判するコメントが、一方のバイク乗りの人からは幅寄せを「怖い」と感じたというコメントが寄せられていました。

「バイクのマナーの悪さ」を指摘するコメントのなかには「交差点手前でウインカーを出していても、隙間に飛び込んでくる」、「二輪車を巻き込んでしまった際の過失を考えると、幅寄せしてでも防衛をするのは当然」といった意見があり、クルマを道路の左側へと寄せる行為は必要と考えているドライバーが多かったようです。

 対して、クルマが寄せてくる行為を「怖い」と感じたバイク側は、極端に幅寄せをされた経験や、クルマが左折するわけでないのに進路を塞がいできたといった例を挙げています。

 交差点手前での巻き込み事故を防止する観点から、左へ寄る行為は必要と考える人が多くいるなか、スピードが遅い原付バイクや自転車を前に行かせたくないと考えるドライバーもいるようです。

 では、教習所ではどのような指導をおこなっているのでしょうか。都内の教習所スタッフは次のように話します。

「ほかの教習所でも共通していると思いますが、法令どおり、あらかじめできるだけ左に寄るという形で話しています。

 しかし、寄るという表現が危険なほど寄ると捉える人もいます。したがって目的としてはバイクが入らない程度という表現が適切だと考えていますが、どの程度寄るか明確にするのは難しいかと思います」

【画像】自転車はどう対処する? その方法を見る!

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

1 2

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー