「ジムニー人気」はカスタムだけじゃない!? 専用品が納車前でも売れる理由
スズキ「ジムニー」は、2020年で50周年を迎える名車です。現行モデルは、2018年7月に20年ぶりのフルモデルチェンジを受けて登場しました。しかし、2020年2月現在でも納車待ちの状態が続いているといいます。そんなジムニーのアフターパーツでは、ひときわ人気の高いアイテムがあるといいますが、どのようなものなのでしょうか。
納車前でもパーツが売れる理由とは?
2018年7月に発売されたスズキの4代目「ジムニー」。2020年2月現在でも、多くの納車待ちを抱えているといいます。そんななか、ジムニーのカスタム業界では、多種多様なカスタムモデルが登場しているほか、実用向けなパーツも多くの車両が納車前にも関わらず人気を博しているといいます。いったいなぜなのでしょうか。
ジムニー向け便利アイテムとして販売されているのは、星光産業の「EXEAジムニー用アイテム」です。いわゆる自動車パーツ量販店などで販売されている商品で、全9アイテムのラインナップがあります。
商品をチェックしてみると、アシストグリップに装着するスマホホルダーや、同じくアシストグリップの隙間に付ける小物入れ、さらには窓開閉スイッチのエクステンション、リアデフォッガーの配線を保護するカバー、インパネに装着するUSBソケットなど、さまざまなアイテムが設定されていました。
同社は、トヨタ「アクア」や「ノア/ヴォクシー」でも専用品を発売していますが、9点というアイテム数は異例だといいます。開発・企画の経緯について、担当した中島淳氏は次のように説明します。
「発売直後からジムニー専用商品を作ってみたらどうかという話になりまして、一度、会社でレンタカーのジムニーを借りてみました。
すると、性能を特化させた分だけ不便なところもあることが分かりました。弊社はフレキシブルで自由な社風があるため、これはビジネスとしてはおもしろいのではないかと話になったのです」
その後、社内でアイデアを募ったところ、40点ほどの企画が集まり、結果的に9点を商品化することになったといいます。
しかし、ジムニーといえば納車までの時間が長いことでも知られるクルマです。カスタム業界では、そのバックオーダー期間までの長さゆえに、苦戦しているアフターパーツメーカーも少なくありません。そのような車種の専用品を出すことに不安は感じなかったのでしょうか。
それについて中島さんは、次のように語ります。
「バックオーダーの多さについては、社内でも話題になりました。実際は生産台数が少ないだけで、それほど売れていないのではないかと。数を見てみると、たしかにアクアや日産『ノート』などと比較すると少ないですが、それは気にならなかったほどです」
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なぜ、販売台数はビジネスに影響がないと判断したのでしょうか。それはジムニーという車種ゆえの事情があります。
一般的な車種は3年くらいで内外装が大きく変更されるため、商品も6年くらい経つと変更を余儀なくされるといいます。
しかし、ジムニーはモデルサイクルが非常に長いクルマで、中古車市場の流通などを考えても、10年は同じアイテムで勝負できるようです。
つまり、いま爆発的なヒットを記録しなくても、ジムニー用アイテムは息の長いビジネスが期待できるといえます。
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