なぜホイールサイズは大きくなった? 軽から高級セダンまで大径ホイール化が進むワケ
近年、スポーツカーや高級車を中心にホイールの大径化が進んでいます。19インチや20インチのホイールを純正装備する車種も現れていますが、大径化は見た目の良さ以外にも、意外なメリットがあるようです。どのようなメリットなのでしょうか。
見た目や走行性能だけじゃない?大径ホイールが増えた理由
近年、スポーツカーや高級車を中心に、ホイールの大径化が進んでいます。19インチや20インチのホイールを純正装備する車種も現れていますが、大径化は見た目の良さ以外にも、意外なメリットがあるといいます。どのようなメリットがあるのでしょうか。
いまから約30年前の平成初期は、15インチや16インチがスポーツカーの一般的なホイールサイズでした。たとえば、日産「スカイラインGT-R(R32型)」は16インチ、マツダの「RX-7(FC型)」は15インチでした。
しかし、現代では日産「スカイライン」が19インチ、レクサス「LS」では20インチホイールを選ぶことができます。両車種ともスポーツカーというよりは、高級車にあたる価格帯のクルマです。
ひと昔前のスポーツカーよりも大きなホイールを装着するのには、どのようなメリットがあるのでしょうか。近年の大径ホイール化について、ホンダ広報部は以下のように話します。
「大径ホイールが高級車やスポーツカーなどに採用される理由はふたつあります。まずひとつ目は、走行性能の向上を目的とする制動力の強化です。
ブレーキのローターは外径が大きいほど制動性能が向上します。大きなブレーキローターを取り付けるためには、サイズの大きいホイールが必要不可欠なのです。
ふたつ目は、クルマを洗練された見た目にすることです。ホイールのインチサイズが大きく、扁平率が低いタイヤを装着することで、アグレッシブでスポーティなイメージを与えることが可能です」
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最近ではクルマの高性能化に伴うブレーキの大型化や、デザイン性によるメリットがあることから、コンパクトカーや軽自動車でもホイールの大径化が進んでいます。
たとえば、トヨタの初代「ヴィッツ」は13インチでしたが、最終型のヴィッツや、「ヤリス」に名称変更した新型モデルでは15インチに大型化。また、初代「カローラ」では13インチでしたが、新型カローラのセダンでは16インチとなっています。
さらに、平成初期の軽自動車のホイールは、660ccになったスズキ「アルト」が12インチ、そのスポーツグレードである「アルトワークス」でも13インチでしたが、現在の軽自動車を代表するホンダ「N-BOX」は14インチ、ホンダの軽スポーツ「S660」は前輪15インチ、後輪16インチです。
ホイールの大径化について、トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。
「ヴィッツは初代に比べると車体が大きくなっています。それに合わせ、タイヤとホイールサイズを大きくし、見た目のバランスを整えています。また、初代と比べて車重が重くなったこともあるかもしれません」
クルマは走行性能や安全装備などの技術が進歩するごとに、ボディサイズは巨大化しています。実際に、初代ヴィッツは全長3610mm×全幅1660mmでしたが、現行3代目ヴィッツでは全長3945mm×全幅1695mmまで拡大しています。
ホイールの大径化には、ブレーキの大型化、デザインなどの見た目、さらに車重の増加といった理由もあるようです。
S660は、
前15インチ
後ろ16インチです。
多くの人が見る物なので正しく伝えてほしいものです
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。