なぜホイールサイズは大きくなった? 軽から高級セダンまで大径ホイール化が進むワケ

電気自動車もホイールの大径化!? 専用の特殊タイヤとは?

 ホイールは不必要に大きくすると燃費の悪化を招くこともあるとされています。近年のクルマにおいて燃費はとても重要なポイントですが、ガソリン車だけではなく、電気自動車でもホイールは大径化されています。

 電気自動車の日産「リーフ」は16インチ、BMW「i3」では、20インチホイールを装着。ガソリン車以上に燃費(電費)に対してシビアな電気自動車において、なぜホイールが大径化されるのでしょうか。

 i3に装着されるタイヤ「ologic(オロジック)」を開発するタイヤメーカー、ブリヂストンの担当者は以下のように話します。

「オロジックはタイヤ幅を狭くすることで空気抵抗を低くすることを目的としています。正面から当たる面積を減らすことで、結果として低燃費を達成できるのです。

 また、ホイールを大きくして、タイヤ内部の空気圧を高圧化する、タイヤが路面と接しているときの変形を小さくできるため、転がり抵抗を低減できます」

 オロジックのタイヤサイズは155/70R19となっており、19インチの大径ホイール用のタイヤです。しかし、タイヤ幅は非常に狭くなっています。

 狭いタイヤ幅と、大径ホイールのもたらすタイヤのたわみの少なさが、電気自動車にも大径ホイールが採用される理由のようです。

特殊なサイズを装着するBMW「i3」
特殊なサイズを装着するBMW「i3」

 また、BMW販売店のスタッフは以下のように話します。

「電気自動車は、ホイールが小さいとアクセルを踏み込みすぎた場合に、ホイールスピンしてしまう可能性があります。それを防ぐために大径化しているとされています」

※ ※ ※

 電気自動車はモーターで動いているため、ガソリン車のように強くアクセルを踏めば一気に加速してしまいます。

 加速するための力が強すぎればスリップ(ホイールスピン)してしまうため、力を受け止めるために大きなホイールを装着する必要があったようです。

 この力はトルクと呼ばれ、身近な例では止まっている自転車をこぎ出すときの力に例えられます。トルクが大きいほど、少ないアクセル量でクルマが加速できます。

 最新のエンジンや電気自動車のモーターが発する大きなトルクで効率よく走るためにも、大径ホイールの装着が進んでいるようです。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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