ガソリン高騰! ハイオクがレギュラーよりも高い理由 逆に軽油が安い理由とは
軽油がガソリンよりも高い国や地域もある
ガソリンスタンドで販売されるもうひとつの主力商品、軽油についてはどうでしょうか。
軽油の2020年1月14日発表の現金価格は、1リッターあたり131.3円です。レギュラーガソリンが151.1円ですので、その差は20.2円です。
このように、軽油はハイオクガソリンとは逆に、レギュラーガソリンよりも1リットルあたり約20円ほど安く販売されています。
この価格差の要因について、サービスステーション「出光」「シェル」を展開する出光興産は次のように話します。
「ガソリンや軽油の販売価格を具体的にいくらにするか決めるのは、それぞれの販売店です。ただガソリンと軽油では、税金の内容が異なり、それが価格差にかかわる大きな要因となっています」
まずガソリンにかかる税金は、1リッターあたり揮発油税が48.6円、地方道路税が5.2円、石油・石炭税2.54円がかかり、その合計は56.34円です。
一方、軽油には1リッターあたり軽油引取税32.1円、石油・石炭税2.54円がかかり、その合計は34.64円です。ガソリンと軽油では消費税のかかり方に若干の違いはありますが、おおむねこうした税金の差が価格差となって現れているのです。
またJXTGホールディングスは、軽油が安くなるもうひとつの要因を挙げます。
「ガソリンも軽油も、原油を精製して作られます。このとき多少の調整は可能ですが、ガソリンだけ、軽油だけといった作り方はできません。つまりガソリンに比べ需要の少ない軽油も一定量生産しなくてはならないことが、価格にも影響するのです」
なお、日本では「ガソリンよりも軽油のほうが安い」というのがいわば常識となっていますが、海外では事情が大きく異なります。
ドイツは日本同様に軽油の方が安価ですが、その価格差は日本ほど大きくありません。フランスではガソリンと軽油はほぼ同額で、イギリスでは逆に軽油が若干高くなります。
そしてガソリン価格が非常に安いことで知られている自動車大国アメリカは、軽油がガソリンよりも2割ほど割高となっています。そのためディーゼル車に乗る経済的なメリットが小さく、普及は進んでいません。
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日本で販売されている軽油は5種類あることをご存じでしょうか。軽油はガソリンよりも寒さに弱く、低い温度域ではエンジンが始動できないなどのトラブルにつながります。そのためJIS規格で流動点(℃)の異なる5つのタイプを設定し、ガソリンスタンドは地域や季節に応じて販売しています。
なお、かつてはグレードの高い「プレミアム軽油」を販売しているガソリンスタンドもありました。これは一般の軽油に添加剤などを加え清浄性やエコ性能向上を謳うものでしたが、取り扱いは徐々に少なくなり、現在日本で見かけることはなくなりました。
ただヨーロッパでは、一般の軽油のほか、プレミアム、そして植物由来の原料を用いたバイオディーゼルなど、複数の軽油が販売されている地域もあります。こうしたことからも、ヨーロッパでのクリーンディーゼル車の普及がうかがえます。
日本の軽油は質が悪いから初期のコモンレールの故障やフィルターの詰まりも速いね。
デミオの煤詰まりも実はこれが原因かもね
精製技術を誇ったところで現実はこんなもん