なぜ販売台数がV字回復? 「シエンタ」と「ノート」に共通する売れる秘策とは
トヨタ「シエンタ」は2019年に好調な販売実績を記録し、ミニバン年間販売台数ランキングで1位を獲得しました。しかし、シエンタは発売後ずっと売れ行きが好調だった訳ではありません。トヨタは、一度下落した販売台数をどのようにして回復させたのでしょうか。
やっぱりトヨタはスゴい!? 同社最小ミニバンの売上回復の秘策とは
2019年の新車市場で、ミニバンカテゴリでの販売台数ランキング首位を獲得したのは、年間11万880台を販売したトヨタ「シエンタ」(登録車総合3位)です。
しかし、シエンタは発売直後からずっと売れ行きが好調だった訳ではないといいます。いったい、どのようにして下落した販売台数を再び伸ばしていったのでしょうか。
シエンタは、2代目となる現行モデルが2015年7月に登場したコンパクトミニバンです。「アルファード」と「ヴェルファイア」を頂点にさまざまな車種を展開するトヨタのミニバンラインナップのなかでは最小のモデルとなります。
そんなシエンタの現行モデル発売後の販売台数を見てみると、2015年の年間販売台数は6万3904台(総合10位)、2016年は12万5832台(総合3位)と、好調な滑り出しをみせました。
そして、2017年は9万6847台(総合7位)となり、ミニバンカテゴリのなかでは引き続き上位だったものの、前年から約3万台ほど販売台数を落とす結果となります。
一般的には、フルモデルチェンジから時間が経ったクルマは徐々に販売台数を落とすのが普通であるため、シエンタもその事例のひとつのように見られていました。
しかし、2018年には9万4048台(総合5位)と前年と同レベルの販売規模を保ち、さらに2019年には11万880台と、販売台数をV字回復させたのです。
シエンタにとって、2019年はミニバン初の月別登録車販売台数首位を、8月と9月の2か月連続で獲得するなど、カテゴリのなかで頭ひとつ抜ける存在となった1年となりました。
はたして、シエンタの販売台数回復は何が要因だったのでしょうか。トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「シエンタは、2018年9月のマイナーチェンジで2列シートタイプの『ファンベース』が追加設定されました。これによって、3列目が必要ないという人にもシエンタが選択肢に入るようになり、さまざまなニーズに応えられるようになったのです。
また、ハイブリッド仕様とガソリン仕様を選べることから、選択肢が多いという点でお客様から好評です」
※ ※ ※
シエンタの売れ行き回復には、3列目シート無しの仕様が欲しいという、新たなユーザーニーズにも応えたことが効果的だったといえるでしょう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。