バブルの頃にすごいエンジンが誕生!? 歴史的なV型6気筒エンジン搭載車5選

2.5リッター以上の排気量で多く採用される6気筒エンジンは、現在、V型エンジンが主流です。なぜならV型はエンジンの全長を短くでき、車体レイアウトの自由度がアップするなど多くのメリットがあるからです。そこで、これまでV型6気筒エンジンを搭載した記憶に残るクルマ5車種をピックアップして紹介します。

記憶に残る日本のV型6気筒エンジン

 現在、高級車やスポーツカーを問わず、大排気量車に搭載されるV型6気筒エンジン。

 片バンク3気筒ずつのシリンダーをクランクシャフトに対してV字型に配置することで、エンジンの全長を直列6気筒よりも格段に短くできるという特徴があります。

日本でV6エンジンが誕生して37年。さまざまな機種が登場した
日本でV6エンジンが誕生して37年。さまざまな機種が登場した

 そのため、FRであれば重量物を車体中心に近づけることで運動性能を向上させ、FFであれば横置きに6気筒エンジンの搭載が可能になるなど、多くのメリットがあります。

 日本では1980年代からV型6気筒エンジンを搭載するクルマが一気に増えましたが、そのなかでも記憶に残るV型6気筒エンジン搭載車を5車種ピックアップして紹介します。

●日産「セドリック/グロリア」

国産乗用車初のV6エンジンを搭載した「セドリック」
国産乗用車初のV6エンジンを搭載した「セドリック」

 国産乗用車として初めてV型6気筒エンジンが搭載されたのは、1983年に発売された 6代目日産「セドリック」(グロリアとしては7代目)です。

 先代までは直列6気筒エンジンを搭載し続けていたことから、一部ではV型6気筒エンジンへのスイッチを良く思わないユーザーも存在しました。

 しかし、最高出力180馬力とこれまでにない出力を発揮する、3リッター「VG30E型」を搭載するトップグレード「ブロアム」は、高い人気を誇ります。

 翌年にはトヨタ「クラウン」も3リッターエンジンを搭載しましたが、セドリック/グロリアは3リッターV型6気筒エンジンにターボチャージャーを装着し、230馬力を誇った「VG30ET型」搭載車を追加。動力性能ではクラウンを大きく引き離しました。

 その後VG型エンジンはDOHC化やツインターボ化がおこなわれて、「シーマ」や「フェアレディZ」など多くのモデルに搭載され、現在も主力エンジンの「VQ型」へと進化することになります。

●ホンダ「レジェンド」

ホンダが高級車市場に初めて参入した立役者「レジェンド」
ホンダが高級車市場に初めて参入した立役者「レジェンド」

 1985年に発売されたホンダ「レジェンド」は、同社初の高級車として、ホンダが培ってきたすべてのテクノロジーを投入して開発されました。

 エンジンは静粛性と高性能の両立を目指した軽量コンパクトなV型6気筒を、英国のブリティッシュ・レイランド(BL)と共同開発。

 V型6気筒エンジンとして市販乗用車では世界初のハイドロリック・ラッシュ・アジャスター付SOHC4バルブ方式を採用し、最高出力165馬力の2.5リッター「C25A型」と145馬力の2リッター「C20A型」をラインナップしました。

 ダイレクトなレスポンスと高性能を実現しながら、徹底したNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)対策によって、高い静粛性も実現。

 また、シャシではダブルウイッシュボーンのフロントサスペンションを採用し、コンパクトなV型6気筒エンジンを横置きとしたことでボンネットラインを低く抑え、スタイリッシュなフォルムと広い室内空間を両立しました。

 1987年には美しさと気品を備えたスタイリングの2ドアハードトップを追加。専用設計された180馬力の2.7リッターV型6気筒SOHC「C27A型」エンジンを搭載し、圧倒的な存在感と風格を主張します。

 また、1988年のマイナーチェンジでは、エンジンの運転状況に応じて排気の速度を制御し、ターボチャージャーの過給圧をコントロールする「ウイングターボ」を開発。2リッターモデルに搭載されて最高出力190馬力を達成し、ホンダらしい高性能な高級車の世界を築いていきました。

●トヨタ「カムリ プロミネント」

トヨタ初のV6エンジン搭載車「カムリ プロミネント」(画像は北米仕様の「カムリ」)
トヨタ初のV6エンジン搭載車「カムリ プロミネント」(画像は北米仕様の「カムリ」)

 1986年のモデルチェンジで3代目となったトヨタ「カムリ」は、スタイルが不評で不人気車となってしまった2代目とは異なり、丸みを帯びたスタイルで「マークII」のような高級感を持つクルマに生まれ変わりました。

 さらに1987年にはFFレイアウトであるカムリに、より高級感を持たせるために、トヨタ初のV型6気筒DOHCエンジンである、「1VZ-FE型」を搭載するグレード「カムリ プロミネント」を追加します。

 最高出力140馬力を誇る2リッターV型6気筒で、直列DOHCエンジンを「ツインカム」と呼称していたことから、シリンダーヘッドが2個あるV型6気筒DOHCエンジンは「フォーカム」と呼ばれました。

 加えて、プロミネントのみに4ドアハードトップが採用され、ハイソカーの要素を取り入れた豪華な内装と装備が採用されています。

 このプロミネントの4ドアハードトップは、当時、北米で発足したばかりのプレミアムブランド、レクサスの「ES250」としても販売されました。

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2件のコメント

  1. プレッソのV6エンジンは官能的な音がしていた。懐かしい。

  2. ミラージュ(ランサー)にV6積んでも車体がチャチ過ぎて「ジェントル」になんかなってなかったよ。

    まあ、サイボーグ・ランエボと比較した話なら当然ww

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