積雪前に対策を! 車内にあると便利な「タイヤチェーン」の活用法とは

冬場に車内に備えておきたいものとして、「タイヤチェーン」があります。最近では、チェーン規制なども存在するため、急にタイヤチェーンが必要になる場合もあるのです。今回は、現在販売されているタイヤチェーンのメリット・デメリットをタイプ別に、カー用品店のスタッフに聞きました。

都会でも突然の雪に備えて準備しておきたいタイヤチェーン

 毎年、1月や2月には、普段雪があまり降らない地域でも突然大雪に見舞われる可能性があります。そのような場合、スタッドレスタイヤを装着していないことも多いため、急遽カー用品店などでタイヤチェーンを購入することもあります。

 しかし、いきなりタイヤチェーンを装着しようと思っても、慣れていないと時間がかかり、ちゃんと装着できずに走行中に外れてしまうことも考えられるほか、最近ではさまざまなタイプのチェーンが存在し、どれを選べばよいかも分かりません。

 今回は、現在販売されているタイヤチェーンのメリット・デメリットをタイプ別に、カー用品店のスタッフに聞きました。

「チェーンを履いたから大丈夫」と過信しては危険です
「チェーンを履いたから大丈夫」と過信しては危険です

 一般的に冬場はスタッドレスタイヤを装着していれば大丈夫というイメージがありますが、最近では「チェーン規制」が実施されたらスタッドレスタイヤを装着していてもチェーンを付けなければいけないようになっています。

 さらに、雪深い地域では登りきれない坂道などがあり、スリップやスタックなどが発生する危険性もあります。そんなときには、スタッドレスタイヤとタイヤチェーンという組み合わせでトラブルを乗り切りことができます。

 クルマに積んでおくと便利なタイヤチェーンには、「金属製」と「非金属製」という2種類のタイプが存在します。

 金属タイプのタイヤチェーンは、金属の鎖をタイヤの形状に合わせて組み上げた、もっともオーソドックスなタイプです。魅力としては、価格の安さ、雪道だけでなく凍結路などでも強さを発揮してくれる点です。

 また、コンパクトに収納でき、トランクに常備させても場所を取りにくいのも特徴で、金属製のため重量があるので非力な人では取り付けに苦労することもあるようです。

 金属製のタイヤチェーンについて、カー用品店のスタッフは次のように話します。

「金属タイプには、タイヤの接地面に並行して鎖が並ぶ『ハシゴ型』と、亀の甲羅のようにチェーンがクロスしている『亀甲型』があります。スタッドレスタイヤを履いているクルマのさらなる保険として組み合わせて使用するなら、この金属タイプがおすすめです。

 ただし、金属の部分と道路の舗装が接触するため走行時の振動や騒音が大きいことや、乗り心地が悪い点などがマイナス面になります。

 さらに、雪のない一般の舗装路では路面を傷つけたり、タイヤチェーン自体が切れてしまう可能性もあるので、道路状況に応じてこまめに装着と脱着を繰り返す必要があります」

 次に非金属タイプのタイヤチェーンは、路面と接触する部分がゴムやウレタンなどの樹脂なうえ、デザインパターンも豊富で、雪道でも乾燥路でもノイズも静かで、乗り心地も金属タイプより数段快適です。また、乾燥路で連続使用しても切れにくいといわれています。

 その反面、樹脂の部分が、すでにタイヤに合わせた形状になっているため、コンパクトに収納するのが難しい部分があります。

 非金属タイプのタイヤチェーンについて、カー用品店のスタッフは次のように話します。

「当店をはじめ、現在のカー用品量販店で主力となっているのが、非金属タイプです。金属タイプと比べて軽量なのも人気の理由です。

 値段は金属タイプより高価なものが多く、タイヤのサイズに合わせた作りのため(タイヤサイズの違う)ほかのクルマでは使用できないケースが多いです」

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