ペダルの踏み間違いに有効? 手動運転補助装置は対策法に活用できるか
補助装置の目的外使用となるだけでなく効果も不明
手動運転装置を、ペダルの踏み間違いの抑制に導入することは難しいのでしょうか。
トヨタやダイハツに運転補助装置を供給している有限会社フジオートは、以下のように話します。
「当社の製品は、手動運転装置などがないと運転できない方のためのものです。
手動運転装置をペダルの踏み間違い防止のために用いることは、装置の目的外使用にもなることから、製造側として導入を勧めることはありません。
また、ペダルの踏み間違いによる事故は、ペダルの踏み間違いを認識できていないことも要因と考えており、ペダルの操作が可能な人が、とっさのときに手動運転装置で停止できるかは未知数と考えております」
バリアフリーの店舗を持ち、福祉車両に関する専門のスタッフが在籍するホンダのディーラー「オレンジディーラー」のとある店舗にも話を聞きました。
「現在までに、テックマチックシステム(手動運転補助装置)をペダルの踏み間違い抑制のために導入した例はありません。
目的外の使用になりますし、足で操作できる方が緊急時にテックマチックシステムで安全に停車できるかはわかりません」
そもそも装置の目的外の使用になるだけでなく、ペダルによる操作が可能なドライバーが、とっさの際に手動運転装置で適切に停止できるかどうかわからないことから、メーカーだけでなく販売店も、手動運転補助装置をペダルの踏み間違い防止としての導入を勧めることはないとのことでした。
後付のペダル踏み間違い防止装置は、自動車メーカーではトヨタとダイハツが販売を開始しており、国交省の先行認定も受けています。
どちらも障害物検知機能付のため、補正予算案が可決・成立した場合、装置を販売する者を対象とする補助額は4万円です。
なお、ホンダは2019年6月に、後付のペダル踏み間違い防止装置の開発を進めると発表していましたが、現時点では発売されていないようです。
今後、ペダルの踏み間違いに関する問題提議や対策関連製品は増えていくことが予想されますが、運転するドライバー自身でもペダルの踏み間違い問題という認識を持つことが一番の対策方法になります。
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