超ロングセラーだった日産の名機! A型エンジン搭載車5選

「A型」は2008年まで生産されていた!?

●4代目サニー(B310型)【A15型】

シリーズ最後のFR車となった4代目「サニー」
シリーズ最後のFR車となった4代目「サニー」

 1977年に4代目となったサニーは、直線基調のすっきりとしたデザインの2/4ドアセダン、3ドアクーペとライトバンで、エンジンは3代目と同じ1.4リッターの「A14型」と1.2リッターの「A12型」の2種類がラインナップされました。

 翌年には1.4リッター車にEGI仕様が追加され、対米輸出仕様と同じ衝撃吸収バンパーへ変更と、1979年にはステーションワゴンである「サニーカリフォルニア」も登場しました。

 1980年のマイナーチェンジでは、1.5リッターエンジンを搭載した4代目トヨタ「カローラ」に対抗するため、排気量を1.5リッターに拡大した「A15型」エンジンを追加ラインナップ。

 ボア78mm×ストローク82mmにより排気量は1488ccで、歴代のA型エンジンでは最大の排気量となります。

 なお、1981年にFF化された5代目がデビューし、長く続いたFRの大衆車だったサニーは終了しましたが、ライトバンは5代目サニーのデビュー後も、1983年までFRのまま販売されました。

●2代目サニートラック(B121型)【A12型】

A型エンジンを搭載した最後のモデルとなった2代目「サニートラック」
A型エンジンを搭載した最後のモデルとなった2代目「サニートラック」

 初代サニーのボディバリエーションとして、1967年にピックアップトラックのダットサン「サニートラック」が発売されました。

 トヨタの「パブリカ ピックアップ」と同様に、キャビンと荷台が一体となったスッキリとしたデザインで、個人商店のユーザーから人気を博します。

 初代サニートラックは1リッターの「A10型」エンジンが搭載されていましたが、1971年にモデルチェンジされた2代目では、サニーセダンと同様に1.2リッターの「A12型」エンジンを搭載。

 1973年に荷台部分が長いロングボディが追加され、その後フルモデルチェンジすることなく、排出ガス規制に適応しながら1994年まで販売が継続されたロングセラーとなりました。

 さらに、南アフリカではサニートラックが現地生産され、「バッキー」という車名で2008年まで作られており、通算でA型は40年以上も作られたことになります。

 最後のA型エンジン搭載車となったサニートラックは、小型ピックアップトラックの愛好者はもちろん、チューニングマニアたちからも「サニトラ」の愛称で親しまれ、現在でも高い人気を誇っています。

※ ※ ※

 A型が名機といわれる理由のひとつに、シンプルな構造のためプライベートで整備やチューニングができることが挙げられます。

 また、いまもチューニングパーツが豊富で、長年のノウハウが蓄積していることから、OHVながら最高回転数が10000rpmに達するほどのハードなチューニングも可能です。

 いまさらOHVが復活することはありませんが、A型のようなシンプルで頑丈なエンジンを長く作るというコンセプトは、再評価されるべきではないでしょうか。

【画像】名機A型を搭載した記憶に残る日産車とは?

まさか自分のクルマが… 高級外車のような超高音質にできるとっておきの方法を見る!

画像ギャラリー

1 2

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

6件のコメント

  1. A型エンジンを語るなら、ルーツはオースチンA型と明記すべきだ

    • オースチン派生なのはA型より前のC型と初代E型でいかんせん古過ぎ。A型が参考にしたと言えるのはオペルのエンジンで、アルミブロックで開発がスタートしたのが鋳鉄ブロックに変更になった。

  2. 70年前半から10年ほどいとこがプライベーターで、サニーで鈴鹿や中山でレースに出場してました。辞めた後はサニートラックにエンジンや足回りを移植し乗ってました。大阪の梅田チューンのA12改1300ccのエンジンはよく回ってました。後に通勤用にとシングルキャブに変えて自作の金管楽器の様なエアーファンネルつけ乗ってました。走り良し燃費良しで素晴らしいエンジンと褒めてました。

  3. サニー1000でデビューした時には3ベアリングで、1970年にサニー1200へ発展した時には5ベアリングのA12型へ進化した日産A型エンジン―8000回転でもそれ以上でも、ほぼ無限に回るのではないかという好エンジンだった!
    愛知機械工業が手掛けるエンジンは最近の軽自動車デイズ/eKワゴン用のBR06型に至るまで軽快でケジメあるトルク感を伴うユニットであるのは興味深いですが、A型に話を絞ればロングストロークのA14からA15になった頃には排ガス規制の関係もあるのか高回転域でのフリクションや振動を増してしまったのに残念さを感じたものです。

  4. OHCよりよく回るOHV、とにかく気持ちの良いエンジンでした。自分は、サニーGX以降何台かA型系は乗りましたが、素晴らしいの一言で、日産のクルマを10台以上乗り継ぐ要因となりました。反して、L14なんていう最悪のコンパクトエンジン作ってしまうのも日産らしいところ(笑)

  5. 日産がA110サニーやチェリーで英国のツーリングカーレースに遠征して、1300OHVでエスコート1600(DOHCのコスワースBDA=DFVの方バンク!)を追い回したのも記載して欲しかったな。
    国内ではトヨタはスターレットのエンジンDOHCにしないと勝てなかったし、CIVICのSOHCエンジンが物になるまで天下が続いたから凄いよね。
    20世紀中1.6㍑以下クラスは日本大衆車の直4エンジンに勝てる所そうそう無かったよね。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー