意外とフツーに乗れる? お値段2256万円! ダラーラ「ストラダーレ」を一般道で試してみた

ランボルギーニ「ミウラ」などのスーパーカーを開発したダラーラが作った、究極のロードリーガルなレーシングカーの乗り味とは、いかなるものでしょうか。

コクピットに乗り込むまでがひとつの儀式

 イタリアのコンストラクター、ジャンパオロ・ダラーラが手掛けたレーシングマシンをそのまま市販車にしたようなダラーラ「ストラダーレ」が、日本のオーナーへとデリバリーをスタートしました。そこで、ダラーラ・ストラダーレが公道で本当に快適に走ることができるのか、確かめてきました。

試乗車はガルイングドアとGTウイングも装着された、いわゆるフルセット
試乗車はガルイングドアとGTウイングも装着された、いわゆるフルセット

 ダラーラ・ストラダーレの公道試乗がおこなわれたのは、正規輸入元・販売元である株式会社アトランティックカーズのサービスセンターでした。ワインディングロードやサーキットでこそ真価が発揮されるダラーラ・ストラダーレですが、購入を考慮している人にとっては、自宅ガレージ近辺の一般道でも普通に走行できるのかが気になるところでしょう。
 
 ダラーラ・ストラダーレは、ベースはバルケッタスタイルで6速マニュアルトランスミッションとなります。車両価格は2256万5000円(消費税別以下同様)です。
 
 サービスセンターには、これからデリバリーされるダラーラ・ストラダーレが5台揃っていましたが、そのすべてがフルオプションを装備したクーペスタイルでした。
 
 クーペスタイルにするには、まず「ウインドシールドフレーム&HVAC(221万9000円)」を装着して、スパイダー仕様にする必要があります。
 
 次に「T−フレーム(109万6000円)」を装着して、タルガ仕様となります。そして最後に「ガルウイングドア(104万3000円)」をプラスして、クーペスタイルの完成です。ちなみに「リアウイング」は127万円です。
 
 試乗車は6速マニュアルトランスミッションではなく、オプションの「パドルシフトギアボックス(172万5000円)」です。これだけで試乗車のオプションプライスは、735万3000円となります。

公道でレーサー気分に浸れる、ダラーラ・ストラダーレのコックピット
公道でレーサー気分に浸れる、ダラーラ・ストラダーレのコックピット

 ダラーラ・ストラダーレには、普通のクルマにあるようなドアがありません。そのため乗り込むためにコツが必要となります。
 
 まず、ボディサイドに軽く腰掛け、お尻を軸にして身体を90度回転させながら右足をコクピット内に入れます。右足はフルバケットシート座面中央にある「STEP HERE」と表示された場所に置きます。脚の長い人ならば、そのまま跨いで右足を所定の位置に置くとよいでしょう。
 
 次に右足に重心を移して、左足を車内に収めます。この時に擦り傷がつかないように、ボディにシューズが触れないよう気をつけます。
 
 シートに身体を収めたら、ガルウイングドアを閉じます。T−フレームの箇所にガルウイングドアを閉じるためのプレートバーがあるので、それを思い切り引いてドアを閉じます。
 
 次にペダルの位置を調整します。普通のクルマはシートをスライドして調整しますが、ダラーラ・ストラダーレはペダルを前後することで位置調整をします。
 
 ペダル調整のレバーは、普通のクルマのドアパネルにあたる部分にあり、このレバーを引いてペダルを任意の位置に合わせ、レバーを離します。なお、シートベルトは4点式です。
 
 エンジン始動はセンターコンソールにある「START/STOP」ボタンを押しておこないます。
 
 試乗車はパドルシフトギアボックスなので、右のパドルを引いて1速にギアを入れ、サイドブレーキをリリースして発進準備が完了です。
 
 パドルシフトは、シフトアップが右、シフトダウンが左です。ニュートラルにする場合は、左右のパドルシフトを同時に引きます。リバースにギアを入れる際は、一度ニュートラルしてから、左のパドルを引きます。
 
 ターンインジケーターは、ステアリングにあるスイッチで点灯させます。左右それぞれのスイッチを親指で押して、右と左のターンインジケーターを点灯させるのですが、ステアリングを切り戻してもターンインジケーターは点灯し続けるので注意が必要です。
 
 右左折が完了したら、もう一度、同じスイッチを押すことでターンインジケータは消灯します。
 
 以上でダラーラ・ストラダーレを公道で走らせるための予備知識は完了です。

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