謎の標識「!マーク」どんな意味!?「知らない人多すぎ!」「驚かないと進めない場所?」インパクト大の「ビックリ標識」無視すると過失責任の可能性も…
道路標識にはさまざまな種類がありますが、中には「!マーク」が描かれたものもあります。一体どんな意味をドライバーに警告しているのでしょうか。
謎の標識「!マーク」どんな意味!?
道路にはさまざまな標識が設置されており、交通の安全と円滑な流れを支えています。
しかしその中には、一見しただけでは意味が分かりにくく、見慣れないものも存在します。

そのひとつが「その他の危険」と呼ばれる標識です。“標識番号215”として位置づけられており、デザインとしては黄色いひし形の中央に「!(エクスクラメーション)マーク」が描かれています。
この標識は、他の警戒標識では表現できない複雑な危険を道路利用者に知らせる目的で設置されているものです。
設置にあたっては、補助標識が併用されることが多く、注意すべき対象や状況が具体的に記されています。「その他の危険」は警戒標識に分類されており、道路管理者がその必要性を判断して設置する流れです。
ちなみに道路標識は案内、警戒、規制、指示の4つに分類されており、それぞれ設置主体が異なります。
案内標識と警戒標識は国土交通省や都道府県、市町村などの道路管理者が設置し、規制標識と指示標識は主に都道府県公安委員会が設置しています。標識の柱には設置者を示すラベルが貼られており、それによって管理主体を確認することが可能です。
そして「その他の危険」は、「道路標識の設置及び管理に関する基準」に基づき、他の標識では対応できない特有の危険がある場合に使用されます。該当する場所として挙げられるのは、急な勾配や視認性の悪い分岐点、時間によって通行が制限される場所などです。
具体的な地名としては、広島市内でも「その他の危険」の標識が確認されており、代表的な設置場所として南区元宇品町があります。
広島市道路交通局道路部道路課の担当者によると、「当該箇所は、平地から勾配のある道路への分岐点となっており、通行時間に制限がある開始点でもあることから、注意を促す適切な地点となっております」とのことです。
一方で、市内における「その他の危険」の設置数や割合については、広島市も全体像を把握しているわけではなく、そのため、広島市内でこの標識が多いとされる理由についても、「理由については明確に認めることができません」と説明しています。
ただし、急な勾配など、他にも危険な要素が存在し、危険が重なる地点には設置が適切と判断される場合があると考えられます。
なお、この標識自体には法的な拘束力があるわけではなく、標識を無視したことでただちに反則金や違反点数が発生するものではありません。
しかし、警告を軽視した結果として事故につながった場合には、過失責任が問われる可能性があります。標識の意味を理解し、安全運転を心がけることが重要です。
ちなみに「その他の危険」を示す標識は、国際的にも共通する概念として存在しています。
欧州諸国では、第二次世界大戦以降に交通標識の統一が図られました。それを明確化した条約として、1968年にウィーンで「道路標識及び信号に関する条約」が締結され、そこで“A,20”というシンボルが「その他の危険」に該当する標識として設定されています。
“モデルAb”と呼ばれるこの標識は、黄色い菱形に黒い縁取りが施され、シンボルは黒または濃青で表示する仕様となっています。
ただし同条約に正式に加盟した国は欧州諸国が中心で、全世界で採用されているわけではありません。
そしてこの条約では必要に応じて各国が独自の図柄を使用することも認められています。具体例としては「鉄道係員の手信号により道路交通が誘導される踏切」などが挙げられます。
つまり「その他の危険」の標識は、国ごとの事情に応じた柔軟な運用が可能となっているのです。
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このように、「その他の危険」は、他の標識では伝えきれない多様なリスクを示すために設けられており、補助標識とあわせて使用されることで、運転者に具体的な注意喚起を行い、安全な通行環境の確保に寄与しています。
標識の意味を正しく理解し、表示内容に注意を払うことが、安全運転の第一歩といえます。






















