スズキ新型「ハスラー」は買いか? ジムニーオーナーから見た軽SUVの進化

スズキ新型「ハスラー」のフルモデルチェンジが発表されました。スズキの軽本格四駆「ジムニー」と新型ハスラーは性格が異なるものの、ライバル関係にあるといえます。いま買うなら、新型ハスラーとジムニーではどちらがよいのでしょうか。現役ジムニーオーナーが解説します。

新型ハスラーとジムニーのライバル対決が勃発!

 スズキの軽クロスオーバーSUV「ハスラー」がフルモデルチェンジすることが発表されました。性格は異なるものの、スズキの軽自動車には本格四駆の「ジムニー」があります。このふたつの人気モデルを比較しました。

左:スズキ「ジムニー」/右:スズキ新型「ハスラー」
左:スズキ「ジムニー」/右:スズキ新型「ハスラー」

 筆者(桃田健史)は2018年8月に「ジムニー XC」を購入し、いまでも大切に乗っています。また、初代ハスラーについてはスズキが主催するメディア向け試乗会はもとより、全国各地でレンタカーやカーシェアなどを通じて定常的に乗ってきました。

 そうした経験をもとに、新型ハスラーとジムニーを比べてみます。

 なお、新型ハスラーのメディア試乗会はまだ少し先になるので、今回の比較は新型ハスラーの発表記者会見で実車を見て、ハスラー担当チーフエンジニアの竹中秀昭さん含めた関係各位から直接話を聞いたことをベースにしています。

 新型ハスラーの写真を見ると「初代モデルと大きく変わっていないんじゃない?」と思われる人が多いと思いますが、実車はスクエアな形になり、初代モデルに比べて強靭さが一気に増しました。

 ジムニーでも先代モデルに比べてボディスタイルが一気にスクエアになったことで、ガッツリとした強靭さが生まれました。

 とはいえ、2ドアで16インチタイヤのジムニーと、4ドアで15インチタイヤの新型ハスラーではガッツリ感に差が出るのは当然です。それでも、強靭さやタフさという観点では、ジムニーと新型ハスラーは互角の勝負に感じました。

 また、新型ハスラーのアクセサリー関連の展示が多数あったなかで、筆者の心に止まったのが、ボディ色がシフォンアイボリーメタリックをベースとして、木目調のデカールをあしらった「ナチュラルスタイル」です。

 宣伝用の訴求色はビビッドな2トーンカラーが中心ですが、ナチュラルスタイルは、新型ハスラーが持つ商品性を自然体で表現している点が大いに気に入りました。

 この感覚は、ジムニー購入時にキネティックイエロー・ブラック2トーンカラーに対してビビッと心が揺れたときと同じ感覚です。

 その一方で、インテリアについてですが、パッと見では新型ハスラーは「遊び心」を具現化したデザイン性を優先していて、ジムニーの機能美とは真逆のコンセプトに感じます。ジムニーのオーナーのなかには「新型ハスラーはヤワなデザイン過ぎる」という人がいることでしょう。

 ただし、新型ハスラーの運転席に座ってみると、そこから見える景色がどことなくジムニーに乗ったときと似ています。

 インテリア担当者によると「ダッシュボード上部のデザインと、ダッシュボード全体の横方向への繋がり感は、ジムニーに通じるところがある」といいます。

 インテリア空間全体の雰囲気として、「収まりが良い」という点では、両モデルはいい勝負だと思います。

似てる? 似てない? 新型ハスラーとジムニーを写真で見比べる(39枚)

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