2020年に発売を予定しているトヨタ新型「GRヤリス」のプロトタイプが報道陣に公開されました。その走りをさっそく動画で紹介します。

　これまで国内では「ヴィッツ」の名で親しまれてきたトヨタのコンパクトカーが、2020年2月のフルモデルチェンジを機に、国外の車名である「ヤリス」に変えて生まれ変わります。

　今回公開されたのは、新型ヤリスのスポーツモデルとなる「GRヤリス」です。ノーマルのヤリスが5ドアなのに対し、GRヤリスは3ドアとなっており、とくにリアの形状は大きく異なっています。

　外観デザインは、すでにお披露目されている新型ヤリスとは異なり、ほかのGR SPORTなどのモデルに共通する大開口アンダーグリルや大型フォグランプベゼルが特徴的です。

　プロトタイプモデルには、前後の駆動配分を3段階の調整ができるダイヤルが付いており、「ノーマル」、「スポーツ」、「トラック」と自分の好きなモードで走行することが可能です。　

　パワートレインは、1.6リッター直列3気筒ガソリンターボエンジンを搭載。詳細なスペックは公開されませんでしたが、ボディとの相性は高く走りのポテンシャルは高いようでした 。

　ヤリスは近年、WRC（FIA世界ラリー選手権）で活躍しており、2019年はドライバー選手権のタイトルを獲得しました。

　ラリーに出場する競技車は市販車をベースに改造するため、ラリーでの活躍はベースとなる市販車の売上に直結します。実際にヤリスの活躍によって世界中でトヨタのファンが増え、ヤリスの販売台数も増加しているといいます。

　今回公開された新型GRヤリスのプロトタイプは、トヨタガズーレーシングが展開するスポーツカーシリーズ「GR」のグローバルモデルで、「GRスープラ」につづく第二弾です。

　GRヤリスは、素のままでローカルラリーに勝てるポテンシャルを持ち、誰でも買えるスポーツカーとして開発されました。できるだけ価格を抑えて、世の中にGRヤリスを広めたいといいます。

　GRヤリスは、2019年11月の「ラリー オーストラリア」で世界初公開される予定でしたが、ラリーが中止されたため、GRヤリスも公開されませんでした。

　そして、12月15日に富士スピードウェイでおこなわれた「トヨタ ガズーレーシング フェスティバル2019」で、カモフラージュ仕様のプロトタイプモデルが世界で初めて姿を現し、コースをデモ走行したほか、会場内に展示されたのです。

　GRヤリスの詳細については、2020年1月10日から開催される「東京オートサロン2020」でのワールドプレミアで発表するとしています。