唯一無二! 前輪駆動のロータリー車があった!? 古くて珍しいFF車5選
スバルの伝統的レイアウトは50年以上前に完成
●トヨタ「ターセル/コルサ」
各メーカーのコンパクトカーが、次々とFF化される流れのなか、静観していたトヨタも1978年に同社初のFF車「ターセル」と姉妹車の「コルサ」を発売しました。
同じトヨタのコンパクトカー「スターレット」と似た外観デザインでしたが、FFの利点を活かしてホイールベースを長く取り、コンパクトカーでありながら広い室内空間としたのが特徴でした。
さらに、当時のFF車の多くがエンジンを横置きとしていたのに対して、ターセル/コルサは縦置きを採用。トランスミッションがエンジン後方に置かれたため、スペース効率は横置きに劣りましたが、整備性が良いことやAT搭載の障壁が少なかったこと、左右等長のドライブシャフトにより「トルクステア」が抑えられるメリットがありました。
ちなみに、当時人気絶頂だった歌手の山口百恵をCMキャラクターにして、特別仕様車「百恵セレクション」が登場するなど話題になります。
ターセル/コルサはトヨタのラインナップのなかで、あまり目立つ存在ではありませんでしたが、5代目まで代を重ね、1999年に生産を終了しました。
●スバル「スバル1000」
「スバル360」で自動車産業に進出した富士重工業が、初の量産小型乗用車として1966年に発売したのが「スバル1000」です。
FFが採用された背景には、高速道路網の整備が進み始めていた日本で、直進性や横風対応性などの操縦安定性において有利であることと、コンパクトカーでありながら広い室内空間が確保できる合理性が理由でした。
搭載されたエンジンは、コンパクトな1リッター水平対向4気筒OHVで、最高出力55馬力から最高速度130km/hの性能を発揮。
トランスミッションはエンジン後方に縦置きされ、ドライブシャフトを左右等長としたことで、良好なドライバビリティを実現しました。
サスペンションは四輪独立懸架とされ、コンパクトカーとしては優れた乗り心地とロードホールディングを両立し、水平対向エンジンによる低重心と重量物をフロントに押し込んだことによる高いトラクション性能などが高く評価されました。
※ ※ ※
2019年8月に、新型BMW「1シリーズ」が国内で発売されましたが、これまでのFRからFFとなったことで、大いに話題となりました。
BMWは伝統的にFRにこだわってきましたが、これまでも「X1」や「2シリーズ アクティブツアラー」などFF車をラインナップして、ついに1シリーズもFF化されました。
1シリーズのFF化は賛否両論ありましたが、BMWの調査によると、1シリーズのオーナーの80%は自分のクルマの駆動方式を知らなかったといいますから、もはや時代の流れなのかもしれません。
チェリーの横置きはエンジンの下にミッションを配置した二段式で伝達効率の問題から実際のモデルチェンジである初代パルサーまでがこの方式を採用していた。
まるでバックギヤで加速するような独特の加速音が印象的でしたね。
エンジンとミッションを共に横置きにしたFFと比較して幅をコンパクトにできるメリットはあったものの日産も次世代からは横置きエンジンとミッションの方式に切り替えましたね。
ターセルとコルサの縦置きFFは初代レジェンドなども採用したりで実はこの方式が重量配分でも理想のFFではないかな?と私は今でも思っているのですが何処のメーカーもコストと生産効率優先で止めてしまいましたね。
そもそもFFがアンダーと言うより全軸より前に駆動メカが集中していることがアンダーステアをより濃いものにしてるとは思いますが今の新車は冒険心に欠けると言うか?税制やローンを組みやすい方向に舵取りした車ばかりでつまらないですよね