車のフロアマットはなぜ標準装着されない? 意外と多い社外品の種類とは
新車を購入するとき、当たり前のように見積もりに入ってくるフロアマット。純正品のほかに社外品も数多く用意されていますが、標準装着とはなっていません。なぜ、フロアマットは新車時に標準装備されないのでしょうか。そして、社外品にはどのような種類があるのでしょうか。
車のフロアマットはなぜ標準装着されていないのか?
クルマの内装で必需品となっているフロアマット。ほとんどのクルマに装着される装備であるにも関わらず、新車時には標準装着されず、オプションとして装備されるケースがほとんどです。
フロアマットはなぜオプション扱いとなることが多いのでしょうか。
フロアマットは、現在では純正品以外にも、車種別にサイズを調整した社外製フロアマットなども数多くあります。
フロアマットを装備する理由としては、汚れや水分が直接フロアについてしまうことを防ぐためです。汚れたらフロアマットだけを取り外し掃除することで、きれいな車内を保てます。
さらに、フロアマットは乗り心地にも影響を与えています。走行中に、路面の振動がタイヤからボディに伝わり、それがフロアにも伝わります。この振動をフロアマットが吸収してくれるのです。
また雪や雨などの悪天候では、靴が濡れたままだとペダルの踏み込みで滑りやすくなるので、それを防止する役目も担っています。
車内の快適な環境を保つ役割を果たすフロアマットが、標準装備されない理由について、マツダは次のように説明します。
「フロアマットを標準装備化しない主な理由としては、自分のライフスタイルに合わせて選べる要素を残すということがあります。
たとえば、ユーザーがアウトドア好きの場合、仮に一般的なカーペット調のフロアマットが標準装着されていたとしても、汚れても良いゴム製のものを後付購入することが考えられます。始めから自由に選べれば、手間やお金も無駄になりません。
マツダ車では2種類から3種類程度のフロアマットを、純正オプション品として用意しています」
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マツダに限らず、フロアマットはほかのメーカーの純正品でも複数の種類が用意されていることがあります。また、純正品以外にも、社外品としてさまざまな商品が市場に出回っており、カー用品店などで購入することが可能です。
そして、フロアマットはクルマの内装の雰囲気を左右する装備のひとつでもあります。
家のリビングがフローリングだとすると、ソファ(クルマのシート)などの家具類はそのままで、床に敷く絨毯やラグマットで、インテリアのイメージがガラッと変わるのと同じ原理です。
車内をラグジュアリーな高級感ある空間にしたいなら、毛足の長い「起毛タイプ」がおすすめです。純正品でも多く採用されているものも多く、クッション性と振動吸収に優れ、汚れを溜め込んでくれる性質があります。
多くの純正フロアマットは黒やグレーなどの暗めの単色が多いですが、社外品ならオレンジやレッド、イエローなど明るい色も設定されていることが多いです。柄物のフロアマットもあります。
また、社外品のフロアマットのなかにはオーダーメイドタイプのものもあり、金額は上がってしまうものの、高い高級感と満足感を味わうことができます。
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フロアマットは外から靴に付着した泥や砂、埃などから、実際のフロアにつかないようにする「汚れ役」ともいえる存在です。掃除やメンテナンスの手軽さを考えると、汚れを水などで洗い流すだけで済む「ラバータイプ」を選ぶという手もあります。
デザイン性や高級感は「起毛タイプ」には及びませんが、その分タフな汚れも気にすることなく、汚れがついたら取り外して簡単に水洗いできるのは大きなメリットです。
さらに「トレイタイプ」といわれる縁があるものなら、さらに汚れをこぼさないで済みます。
最近では、この「ラバータイプ」を進化させた「2層構造タイプ」が増えています。これは汚れを下に通すエンボス層を上層に、汚れを受けておけるラバー層を下側に配置したもの。起毛タイプほどではありませんが、ラバータイプより高級感があり、かつ汚れをラバー層で受け止めフロアを汚さないようになっています。
車内の汚れが気になる人は、そうしたタイプを選択するのもおすすめです。