信号の「青黄赤」の時間はどうやって決めている? すぐ切り替わる信号があるワケとは
一般道では、信号の指示によって交通の流れが生まれています。信号を守るのは当然なのですが、なかには、赤になるのがとても早い信号があったり、ほかとは違うタイミングで点灯する矢印信号などもあって、戸惑うこともあるのではないでしょうか。一体なぜなのでしょうか。
交差点での渋滞は信号のせい?
一般道における交通の流れは、信号が作り出しています。信号に従って発進・停止することで交通の秩序が保たれていますが、ときどき右折信号の短さにびっくりすることがあります。
また、大きめの交差点に設置されている「矢印式信号」も、右折だけでなく左折まで時間差で点灯するものもあり、初めて通るところでは戸惑うこともあります。信号の仕組みとは、どのようになっているのでしょうか。
現在使用されている信号機は、「プログラム多段式信号」と「半感応式信号」、「押しボタン式信号」の大きく分けて3種類あります。
主要な道路やそれに交差する道路に設置されているプログラム多段式信号は、算出された平均の交通量に基づき(朝夕の混雑時、平日の日中、夜間の閑散時、週末の交通量など)、内蔵された電子式のタイムスイッチが設けてあり、自動的に時間や曜日を判別。
あらかじめ登録してある制御パターンから選択して制御・点灯させている信号機で、大きな交差点などで採用されています。
主要道路に対して交差・合流する道路の交通量が少ない交差点に多く設置されてるのが、半感応式信号です。主要道路の信号を常に「青」にしておき、合流する道路でセンサーが車両を感知したときのみ信号を切り替えます。
押しボタン式信号は、基本的に歩行者が使用する信号です。歩行者が道路を横断するために、押しボタンを押したときにクルマ側の信号を切り替えて、歩行者信号が「青」になって渡れるようにしたものです。
では、多くの交差点で採用されている「プログラム多段式」の制御は、誰が決めているのでしょうか。
この制御は、巡回するパトカーなどの警察車両や車両感知器、カメラなどを通じて入手した交通状況に応じて、各都道府県の警察がおこなっています。
しかし、なかには信号の切り替わるタイミングが明らかにおかしいという交差点も存在します。その場合、各都道府県の交通安全委員会などに要望を伝えることで改善することもあるようです。
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最近では、深夜などの閑散時には、主要道路を優先させる半感応式機能を持たせた多段式信号も採用されはじめていますが、それでも渋滞は発生することがあります。
主要道路に右折で合流したくてもすぐに信号が切り替わってしまい、「青」になるのを何回も待ったことがある人も多いでしょう。そうなると「信号の設定自体がおかしいのでは?」と勘ぐりたくなってしまいます。
しかし渋滞は、単純にその道が持つ交通量の処理能力不足が原因とされています。
主要道路と脇から交差・合流する道路(従道路)では交通量の差があり、信号がなければいつまでも交通量の多い主要道路へ合流できない状態になってしまいます。
1枚目の左折矢印信号福岡県遠賀郡遠賀町の県道27合道と国道3号線が交わるとこやん