「レジェンド」は革新であり続けるか!? ホンダが誇るフラッグシップの初代と現在
1985年、ホンダはさまざまな車種をリリースしますが、そのなかのひとつが「レジェント」です。ホンダ初の3ナンバー車をラインナップしたクルマで、数々の革新的技術が投入されました。そこで、レジェンドの初代と最新モデルを紹介します。
ホンダのフラッグシップという重責を担った「レジェンド」
1985年にホンダは、さまざまな車種をリリースしました。全グレードでDOHCエンジンを搭載し、スタイリッシュな「クイント インテグラ」、FF車世界初の4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用した3代目「アコード」、斬新なスタイルで居住性にすぐれた軽商用車「トゥデイ」、そして、高級セダンの「レジェンド」です。
レジェンドは「アコード」の上位にあたるラッグシップセダンとしてデビューしました。また、ホンダ初の3ナンバー車をラインナップした記念すべきモデルでもあります。
初代レジェンドの登場以降、ホンダのラインナップは急激に変化しました。しかし、レジェンドがフラッグシップに位置することは、いまも変わりません。
そこで、レジェンドの初代モデルと最新モデルの特徴を、それぞれ紹介します。
●ラインナップの頂点として誕生した初代レジェンド
1985年にデビューしたホンダ「レジェンド」は、ホンダのラインナップの頂点に位置するクルマとして誕生。
「走りの静かさを高いレベルで実現すること」「クルマとしての性能、機能のすべてに人間の5感に快適であること」「静かな走りの実現のため、空力を追求するとともに、独自の個性を備えたスタイリングを有すること」、この3つのコンセプトのもとに、ホンダが培ってきたすべてのテクノロジーを投入して開発されました。
それらを具現化するために、静粛性と動力性能を両立した、軽量でコンパクトなV型6気筒SOHC4バルブエンジンを新開発。V型6気筒エンジンとして市販乗用車では世界初のメカニズムだった「ハイドロリック・ラッシュ・アジャスター」付4バルブ方式を採用し、バルブまわりの騒音を低減しています。
エンジンのラインナップは最高出力165馬力の2.5リッターと145馬力の2リッターで、ドライバーの意志にダイレクトに応えるレスポンスと高い走りの性能を実現。
また、ダブルウイッシュボーン・フロントサスペンションの採用と、コンパクトなV型6気筒エンジンを横置きとしたことで、ボンネットライン低く抑えたフォルムは、これまでの高級セダンには無いスポーティなスタイルでした。
室内はFFならではの広さを確保しており、モデルの途中から本木目パネルを積極的に採用することで、英国調の気品ある空間を演出していました。
1987年には美しいスタイリングの2ドアハードトップを追加。180馬力の2.7リッターV型6気筒SOHC4バルブエンジンを搭載し、ボディサイズは全長4775mm×全幅1745mm×全高1370mmと低くワイドで、圧倒的な存在感と風格を備えていました。
そして、レジェントは国産車で初めて「SRSエアバッグシステム」(運転席用)装着車を設定し、ABSも搭載するなど、当時最先端の安全装備を採用したことで話題となります。
1988年のマイナーチェンジでは、過給圧をバリアブルにコントロールするホンダオリジナルの「ウイングターボ」を開発し、2リッターエンジンに搭載。最高出力190馬力を誇るなど性能を一気に高め、ホンダらしいパワフルな高級車の世界を築いていきました。
初代レジェンドは北米での高級車ブランド「アキュラ」の展開に貢献するなど、グローバルで成功を収め、1990年に2代目へとバトンタッチしました。
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