日本でフランス車が人気急騰? シトロエン新型ワゴンが5時間半で完売! 初上陸の「ベルランゴ」とは
シトロエンが日本市場で人気急上昇! その訳は?
シトロエンのブランド戦略の先頭に立っているのが、シトロエン部門CEO(経営責任者)のリンダ・ジャクソン氏です。今回のイベントのためにフランス本社から来日し、メディア向けにプレゼンテーションをおこないました。
それによりますと、1919年のシトロエン創業から99年目となる昨年(2018年)まで、累計販売台数は約5000万台。2018年は世界全体で約104万6000台を販売しました。
全世界での販売台数は2014年から4年連続で下落しているものの、主力市場の欧州においては好調で、2013年から2018年まで連続で右肩上がりとなり、2018年には82万5000台を記録。5年間で28%の伸びを示しました。
さらに、日本市場においては近年人気が急上昇しており、2019年の累計が4000台を超えて、昨年比で51%増となる見込みです。これは、欧州市場の伸びを上回る大躍進です。
こうした日本でのシトロエン人気に対して、記者会見に同席した日本国内でのフランス車販売会社の関係者は、次のように話します。
「モデルの趣向をSUVやMPVに思い切り寄せたことが奏功しています。若者から70歳代まで、シトロエンを含むフランス車人気は確実に拡大していると強く感じます」
とはいえ、日本の輸入車市場全体でみると、フランス車の存在感はけっして大きくありません。
日本自動車輸入組合(JAIA)が公表している統計情報によりますと、2019年度上半期(4月から9月)での販売台数トップは、メルセデス・ベンツの3万1742台(シェア17.94%)です。
2位以下は、BMWが2万4136台(13.64%)、フォルクスワーゲンが2万3526台(13.30%)、アウディが1万3162台(7.44%)、MINIが1万2677台(7.16%)と上位はドイツ車が独占しています。
フランス車では、プジョーが5343台(3.02%)、ルノーが3218台(1.82%)、そしてシトロエンが2195台(1.24%)に留まっていて、フランス車すべてを足してもMINI単独の台数にも及びません。
しかし、そんななかで登場したベルランゴがきっかけとなって、日本市場でのフランス車人気を一気に引き上げる可能性は、否定できないと思います。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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