高齢者向け電動車いすが爆売れ!? 免許返納で需要増加にも関わらず依然残る課題とは

女子高校生や元議員も電動車いすを体験! 異例ずくめのパレードが開催

 福井県・勝山市でおこなわれたパレードには、12台のハンドル形電動車いすが持ち込まれました。車種は、スズキやホンダの新旧モデル、ベンチャー企業が開発した車両などさまざまです。

 パレードには元県議会議員、地元の女子高校生、自動車メーカー関係者、地元銀行関係者などが参加しました。筆者(桃田健史)も勝山市内のホンダ販売店で個人的に購入したホンダ「ML100」を持ち込んでいます。

福井県・勝山市でおこなわれた電動車いすのパレードの様子
福井県・勝山市でおこなわれた電動車いすのパレードの様子

 今回、パレードをおこなった勝山市は高齢化が深刻な社会問題になっています。いまから5年後の2025年には、働き手と高齢者の数はほぼ同じになると推測されていて、高齢者に対する介護、または高齢者の普段の足について、本気で考えなければならない状況にあります。

 そうしたなかで、地元の開業医・深谷憲一氏が中心となり「ケア・ブレイクかっちゃま」という活動の一環でパレードを企画しました。高齢者になる前にハンドル形電動車いすに乗ることに慣れておこう、そしてそうした乗り物が町中を走ることを市民に認識してもらおう、という試みです。

 筆者は、勝山市に隣接する永平寺町で特命任務のエボリューション大使を務めており、ハンドル形電動車いすの社会受容性について、鉄道・バス・物流・観光・介護などの関係者と議論を進めていることもあり、パレードに参加しました。

 また地方における動きがあるだけではなく、経済産業省は2019年夏から、ハンドル形電動車いすや電動アシスト自転車など、小さな移動体について「多様なモビリティ普及推進会議」として有識者会議を開催して、規制緩和や社会受容性について議論をしています。

 筆者は、今後も次世代のパーソナルモビリティの在り方について考え続けていかなければならないと感じます。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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