昭和のヤングにも大流行! 1980年代バブル前夜に人気のあった「ハイソカー」3選

好景気を背景に高級車が売れた古きよき時代

●日産「セドリック」「グロリア」(Y30系)

 70系マークII 3兄弟に比べると爆発的な人気ではなかったのですが、1983年6月に登場した、Y30系と呼ばれる6代目「セドリック」/7代目「グロリア」も当時ハイソカーブームで人気のあったモデルです。2車をあわせて「セドグロ」と呼ばれていました。

Y30系日産「セドリック」4ドアハードトップ V30EブロアムVIP
Y30系日産「セドリック」4ドアハードトップ V30EブロアムVIP

 日産伝統の直列6気筒L型エンジンに代わり、国産量販車としてはじめてV型6気筒エンジンを採用したのがこのモデルになります。4ドアハードトップのほか4ドアセダン、5ドアステーションワゴン/バンと多彩なボディバリエーションがありました。

 1987年にY31系セドリック/グロリアにフルモデルチェンジされましたが、スポーティな「グランツーリスモ」グレードの登場もきっかけとなり、バブルの好景気も手伝って、先代以上のヒットとなりハイソカーブームをけん引しました。

●トヨタ「ソアラ」(Z10型)

 1981年に登場した2ドアパーソナルクーペが初代「ソアラ(Z10型)」です。

 ソアラはトヨタのイメージリーダーとして、先進の技術が詰め込まれた上級スペシャリティカーでした。4輪独立懸架や4輪Vディスクブレーキの採用、2リッターエンジン用2ウェイオーバードライブつき4速ATなど、グランドツーリングカーとしての操縦安定性や快適性を実現するためにさまざまな先進技術が投入されました。

 またインテリアにおいても、デジタルスピードメーターやグラフ表示式タコメーター、ソフトタッチ式のマイコン制御オートエアコン、デジタル任意速度警報装置など、未来感のある装備が満載でした。

 初代ソアラは空前の大ヒットを記録。1986年に発売された2代目(Z20型)も初代のコンセプトを踏襲し、こちらも人気モデルになりました。

※ ※ ※

 ハイソカーと呼ばれて親しまれたクルマには、ほかにも日産「ローレル(C32型)」、日産「レパード(F30系)」、トヨタ「クラウン(12系、13系)」、ホンダ「レジェンド(初代)」、日産「スカイライン(R31系)」などがありましたが、その中心となったのはマークII 3兄弟などのトヨタ車でした。

 バブル景気もあり、80年代後半には各社から高級路線のモデルが続々と登場しましたが、バブル崩壊による景気後退により、ハイソカーブームも終焉を迎えます。

 その後は、世の中がRVブームやミニバンブームに移っていきます。4ドアハードトップや4ドアセダン自体の人気がなくなり販売台数が激減。今回、紹介したモデルの車名はすべて日本で消えています。

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4件のコメント

  1. 初代クレスタの目玉はそれまでのM系6気筒に代わる1G系を初搭載したこと
    末期にはセルシオに似せたドアパネルなどCMもマークⅡチェイサーより地味でしたね。
    (狼は走らない、男は狩りをしない)山崎努氏を起用するなど三つ子車でも優等生に振った車でしたね

  2. 車の話は横において、若者って何歳位を言っているのだろう。こんな高価な車を普通の20代が沢山乗れていたのは、「古き良き時代」ではなく「異常な時代」。
    日本以外では(中国人のボンボンはしらんけど)、昔から今日まで、20代は貧乏に決まっていて、ほとんどが中古車に乗っているのが実情。スポーツカーや大型バイクの雑誌を必死で読んでいるのは、欧州なんかではやっと小金がたまりだしたおじさん(40歳以上)達です。レイオフは若手から切られるのが一般的ですし。

    • 私の周囲の同僚は他人の残業を買って出たり努力をして高価な車を扶養家族のように養ってましたがね。
      560SEを新車で買った奴もいましたよ
      寺の僧侶にベンツを与える檀家もいましたが自分の努力で鼻を効かせて狙いを定めた買い物は異常ではありませんね
      言うなら車検証の所有者欄に自分の名義すら刻めない者が新車の誘惑にローン、リースの最中に他人が自分の車を買う中古需要をあてこんで自分の車を高く売却、新車は安く購入する図式のほうが異常なんですよ
      もっとも法人や富裕層ほど割賦リースを選択する傾向もありますがね
      今の高齢者の免許返納にしても大して認知症と運転行為の因果を調べもせずにアクセルとブレーキの踏み間違いで坦々と処理される事故検分とか?むしろ異常なのはこちらのほうでしょうね
      私は踏み間違いなんてのは場当たりな言い逃れだと思ってますが時既に遅しで後付けの補助装置とかビジネスの的になってますよね
      自動車メーカーが参じて後付け装置を用意しないのも後にあからさまになるであろう言い逃れ路線を警戒してのことでしょう
      勿論対策施した新車を売りたいのがディーゼル規制の時と同じ理由で後付け装置で存続車が延命をはかられるのを嫌った構図と似てますがね。
      因みに1G2000のクレスタのスーパールーセント程度なら若者でも普通に買える価格でしたけどね

  3. ま、ちなみに1985年の名目経済成長率が7% 実質経済成長率も4%あった。「クレスタのスーパールーセント程度なら若者でも普通に買える価格」=薄利多売できた時代。自動車ローン金利も高かったけど、成長前提にかしまくり。給料が上がることを前提に借りまくり。長期にすれば、ローンの利子もがっぽり取られたんだけど。
    銀行が、必要な金額より、多めに貸してくれた時代。その頃の若者が、今60歳前後かねえ。
    うまく乗り切れた人には「古き良き時代」かも。そして、90年代頭に経済成長率がゼロに近づき、90年代後半に負になってしまった。貧しき者と富める者の二分化が始まった。

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