犬を車に乗せて事故に遭ったらどうなる? クルマ酔いや糞尿処理など注意したいこととは
ペットを車に乗せて事故にあったら保険金は支払われる?
クルマに乗るとき、人は座席に座ってシートベルトを締めるのが基本ですが、犬はどうするのが正解なのでしょうか。
もっとも安全といわれているのは、箱型のクレート(キャリーケース)に入れて、後部座席かラゲッジスペースに進行方向の横向きに配置し、ベルトなどで固定する方法です(セダンの荷室はNG)。
犬を車内で自由にさせていたり、ドライバーや助手席の同乗者が抱っこしているシーンを見かけることがありますが、これは大変危険なので絶対にやめましょう。
開けた窓から飛び出してしまったり、事故の際に飛ばされたり、抱きかかえている人とクルマの間に挟まれることがあります。
犬は法律上、乗員ではなく物の扱いになり、着座位置の指定やシートベルト着用などの義務はありません。
とはいえ、著しく運転の邪魔になるような場合は、前述の第五十五条から五十七条に抵触する恐れがあります。実際に、抱っこしながら運転していたドライバーが違反で検挙された例もあります。
なお、法律上は「物」の扱いになることから、事故の際も物損になり、自動車保険では犬がケガをした治療費などは支払われないことが基本です。
また、事故で犬が亡くなった場合に賠償されるのは、犬の購入価格をベースとした時価です。大切な家族を金額の多寡では語れませんが、やりきれない気持ちになるのは間違いないでしょう。
一部の保険会社ではペットの治療費を負担してくれる特約を用意しています。しかし、それもあまり十分とはいえない上限金額で、やはり安全を心がけるのが一番といえるでしょう。
さらなる安全を心がけるなら、クレートは米国農務省(USDA)や国際航空運送協会(IATA)の基準を満たしているものを選ぶのが良いです。これらは飛行機でも安全に輸送できる製品で、事故の際にクレートが潰れる可能性が低いとされています。
実際にIATA基準のクレートを利用しているユーザーは、次のように話します。
「基準を満たしているのも大事ですが、クレートはプラスチック(樹脂)なので犬が足を滑らせてしまいます。
トイレシーツやタオルを一緒に入れてもよりいっそう滑るだけなので、ペットショップやホームセンターで売っている吸着タイプの滑り止めカーペット(6枚から9枚で1000円程度)をクレートの床の形にカットして敷くのがオススメです。
身体がちゃんと支えられるので、安全なうえにクルマ酔いも減ります。もし吐いてしまってもペット用なら洗えるものが多いですし、安価なのに枚数も多く入っているので、使い捨てにしても良いと思います」
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愛犬とのドライブは、安全や体調面での気遣いはもちろん、飼い主も犬もストレスが溜まらないようにするのが一番です。
昨今は、高速道路のサービスエリア/パーキングエリアに加え、道の駅などにドッグランが併設されているところも多いので、そうした施設を利用するのも快適にドライブするコツといえるでしょう。
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