若者に人気あった超個性派スポーツカー! 変わった「可動式ヘッドライト」の国産車3選
1970年代から1980年代、おもにスポーツカーに採用されていたヘッドライトが「リトラクタブル・ヘッドライト」です。若者に人気のあったメカニズムでしたが、リトラクタブル式ではなく異形格納式のヘッドライトで個性を主張したクルマも存在していました。
ポップアップ式「ライズアップライト」を採用した3代目セリカ
クルマのフロントデザインで重要なのが、ヘッドランプの形状です。
1960年代、国産車黎明期のヘッドライトは、丸形2灯式か4灯式に規格が限定され、70年代にそれぞれ角形が登場しました。
そして、80年代には「格納式前照灯」が流行します。多くの場合「リトラクタブル式」と呼ばれるタイプでしたが、今回は異形格納式ヘッドライトで個性を主張した3台を紹介します。
●3代目トヨタ「セリカ」
異形(変形)格納式ヘッドランプを採用して独特の表情を持って個性を放っていたのは、1981年7月にフルモデルチェンジして3代目に生まれ変わった「セリカ」ではないでしょうか。
2代目から一転して直線基調の鋭いウェッジシェイプのボディは、国内向けに2ドア・ノッチバックと2ドア・リフトバックの2タイプを用意。
スラントノーズが特徴的なフロントマスクには、ランボルギーニ「ミウラ」やポルシェ「928」などにも採用された、日本車として初となる、点灯時にライトが前方に起き上がるタイプのポップアップ式ヘッドランプ「ライズアップライト」を採用しました。
ボディサイズは先代からわずかながら拡大され、全長4435mm×全幅1665mm×全高1310mm、ホイールベースは2500mmでした。
エンジンはすべて直列4気筒で、排気量は1.6リッター/1.8リッター/2リッターのバリエーションがあり、1.8リッター以外にはDOHCも設定。さらに1982年には、160馬力/21.0kgm(グロス)を発揮する、日本車初の「DOHCターボ」3T-GTEU型エンジンを搭載した「GT-T系」が追加されました。
1983年の改良では、個性的だったヘッドライトがごく普通のリトラクタブル式になり、ドラミラーが認可され、標準装備となりました。さらに1985年には前輪駆動(FF)となった4代目セリカにバトンタッチしたのです。
最後のFR車となった3代目「セリカ」ですが、同時に登場したセリカXXの影に隠れた存在となり、販売は芳しくなったものの、グループBのホモロゲーション用として「GT-TS」を200台販売。サファリラリーを3連覇するなど、モータースポーツで活躍しました。
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