40年以上前のハイブリッド車はスポーツカー!? 珍ハイブリッド車5選
ひっそりと販売された日産初のハイブリッド車とは!?
●日産「ティーノハイブリッド」
プリウス発売から3年後の2000年、日産初の市販ハイブリッド車「ティーノハイブリッド」が発売されました。
ティーノハイブリッドは1998年に発売されたトールワゴン「ティーノ」をベースとして、燃費性能を同クラスのガソリンエンジン車の2倍以上を目標としていました。
パワートレインは101馬力の1.8リッター直列4気筒エンジンとふたつのモーターが組み合わされ、走行用モーターは23馬力を発揮。バッテリーは当時、プリウスでも採用していなかったリチウムイオンでした。
発進時や低速走行時はモーターの動力のみで走行するEV走行が可能で、一定の速度ではエンジンのみで駆動して急加速時はモーターがエンジンをアシストし、減速時にはモーターが回生発電をおこないバッテリーに充電すると、ハイブリッドシステムとしてはかなり高度な制御をおこなっていました。
しかし、大きく重いボディのため燃費は10・15モードで23km/Lと、プリウスの28km/Lと比べ劣っており、また、価格も330万7500円(消費税5%込)とプリウスよりも約100万円高で、価格面でも太刀打ちできませんでした。
ただし、ティーノハイブリッドは100台の限定販売だったので、じつはかなりのバーゲンプライスだったといわれています。
日産はティーノハイブリッドの販売以降、国内では10年間ほどハイブリッド車を生産しませんでしたが、実際は電気自動車の開発にシフトしていました。
●ホンダ「アコード プラグイン ハイブリッド」
2013年3月にホンダ「アコード」は国内販売を一旦終了しましたが、2013年6月に、9代目として全車ハイブリッド車とした「アコード ハイブリッド」が発売されました。
アコード ハイブリッドは、ホンダ独自の2モーター式ハイブリッドシステム「スポーツハイブリッド i-MMD」を搭載し、30.0km/L(JC08モード)という低燃費を実現。
このアコード ハイブリッド発売と同時に、PHEVの「アコード プラグイン ハイブリッド」が発売されていたのは、あまり知られていないのではないでしょうか。
なぜなら、アコード プラグイン ハイブリッドは、企業法人もしくは官公庁向けのリース販売だったためです。その後、2013年12月には個人にもリース販売を開始しました。
アコード プラグイン ハイブリッドはアコード ハイブリッドをベースに大容量のバッテリーを搭載し、外部からも給電でき、EV走行可能距離は37.6km(JC08モード)を達成していました。
しかし、当時はアコードそのものの存在感が薄れており販売が低迷。また、アコード プラグイン ハイブリッドは500万円(消費税8%込)と、アコード ハイブリッドよりも100万円以上も高かったため、極めてわずかしか売れず、2016年3月に販売を終了していまでは幻のモデルとなっています。
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いま、国内外の自動車メーカーはEV、HV、PHEVといった電動車へシフトしています。今後、販売する新型車はすべて電動車にすると宣言したメーカーもあるほどです。
しかし、EVは革新的な電池が出ないことには急激な普及は難しく、もうしばらくはHVやPHEVといったエンジンを搭載した電動車の天下が続きそうです。
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