「ノート」「アクア」モデル末期なのになぜ売れ続ける? 現行型の売れ行き好調な理由とは
日産「ノート」とトヨタ「アクア」は、現行型の登場から10年近い年数が経過しているモデル末期の車種ですが、どちらもいまだに売れ続けています。いったい、なぜ売れ行きが好調なのでしょうか。
設計が古いのになぜ売れる? 人気のコンパクトカーたち
2019年現在、日本の新車市場において人気のカテゴリーのひとつにコンパクトカーがありますが、コンパクトカーのうちもっとも売れているクルマは日産「ノート」で、次に売れ行き好調なのはトヨタ「アクア」となっています。
これらの車種は、意外なことにどちらも発売から年数が経ったモデル末期のモデルなのですが、なぜいまでも売れ続けているのでしょうか。
日本自動車販売協会連合会によると、2019年上半期(4月から9月)の新車販売ランキングでは、コンパクトカーカテゴリーにおける1位はノート(販売台数5万9474台:総合2位)で、2位はアクア(販売台数5万1168台:総合4位)です。
これらは共に発売から10年近い年数が経ったモデルであり、現行型2代目ノートの発売は2012年、現行型初代アクアの発売は2011年となっていることから、基本設計の古さは否めません。
なぜ、古いモデルであるにも関わらず、売れ行きが好調なのでしょうか。日産の販売店スタッフは、次のように話します。
「ノートは、燃費の良さについて、とくにお客さまから好評いただいています。モデルライフ途中で追加された電動モデル『e-POWER』について、お客さまから問い合わせをいただくことも多いです。
昨今はペダルの踏み間違い防止についての関心も高まっていることから、『踏み間違い衝突防止アシスト』をはじめとした予防安全装置の設定も好評です」
現行型ノートは、基本設計こそ新しくないものの、度重なるマイナーチェンジをおこなっています。販売店スタッフが例に挙げたシリーズハイブリッド車「e-POWER」は、2016年に追加されました。
エンジンで発電し、モーターで駆動するという方式による、低燃費と加速の良さの両立が特徴で、それまで認知度が低かったシリーズハイブリッドシステムに対してe-POWERという固有名詞をつけ宣伝をおこなったこともあり、認知度を上げました。
また、ペダルの踏み間違え防止に関する機能をはじめ、衝突被害軽減ブレーキである「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」など、安全装備に関する改良も重ねられてきました
一方、トヨタの販売店スタッフは「アクアは、全車ハイブリッドであることが特徴で、それで広く知られています。お客さまからは『燃費もよく、値段に対しての維持費が最高』という声をいただきます」といいます。
2011年12月の発売後1か月で、当時の月販目標台数(1万2000台)の10倍にあたる約12万台を受注するなど、爆発的な人気を獲得し、「コンパクトカークラスのハイブリッドカー ≒ アクア」という立ち位置を獲得しました。
それもあり、ハイブリッドカーに関心の高いユーザーからの認知度がいまなお高くなっているといえるでしょう。
また、アクアも度重なる改良がおこなわれており、それが人気の維持につながったという点はノートと似ているといえるでしょう。
とくに2017年の2回目のマイナーチェンジでは、ヘッドライトの形状が変更されたこともあり、大きく顔つきもかわりました。
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モデル末期のクルマが人気を維持する理由にはさまざまなものがありますが、なかでもユーザーニーズにあった性能・装備を提供し続けることは必須だといえるでしょう。
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