現代病「ドライアイ」での運転は危険? 安全運転には目の健康が大切!
ドライアイの状態での運転は、歩行者や他車の視認が遅れたり注意力が散漫となるなど、さまざまな危険が伴います。今回は、ドライアイかどうかの簡単なチェック方法とともに、対策方法を紹介します。
ドライアイ状態での危険性とは
クルマの運転は、周囲の状況判断や運転操作を同時におこなわなければなりません。なかでも、視覚からの情報は大きな役割を担っています。
しかし、現代人の多くは、パソコンやスマートフォンなどの多用によって、疲れ目やドライアイになりやすくなっています。そんなドライアイ状態での運転にはどのような危険がともなっているのでしょうか。
ドライアイとは、涙の不足によって目の表面の健康が損なわれる状態で、常に目が乾燥しているのが特徴です。目に違和感があっても本人がドライアイと認識していないケースも多く、自分がドライアイの傾向にあるのか把握できていない人も多いとされています。
日本では、ドライアイ患者は年々増えており、その数は約2200万人といわれています。さらに、日常的に長時間パソコンの画面を見つめる人であればその数は増加し、日本眼科医会によると、オフィスワーカーの60%以上が、ドライアイもしくはドライアイの疑いがあるようです。
また、JAFのドライアイに関する実験によると、運転中はいかに目に負担がかかっているかがわかります。
実験の内容は、物を継続的に見続ける際の「実用視力」と、目がどれだけ潤っているかを判断する「涙液量」のふたつについて、運転前と2時間の運転後の測定をするというものです。
実用視力については、表示されるランドルト環(視力検査の環)に対し、指先のスイッチで反応をすることで視力やまばたきの数を計測します。運転前と運転後の被験者の視力は、左目は0.5から0.4に、右目は1.0から0.8へと低下しており、瞬きの回数も約2倍から3倍に増加したといいます。
涙液量については、車内を25℃に設定し、吹き出し口を足元に向けた場合と、上半身に向けて送風した場合の涙の量を測定。31歳男性の例では、運転前と運転後の涙液量の変化は9mmから4mmという変化がみられ、涙の量が半分近く減っていました。
運転中のドライアイについて、JAFは次のように話します。
「ドライアイの予防策として、車内ではエアコンの風を目もとに当てず、防護用のメガネなど対策グッズを活用し、濡れたタオルを置いたり加湿器を利用して、乾燥を防ぐことがまず必要なようです。長時間運転の際には、こまめに休息して眼を休めたり、市販の目薬をさしたりすることも考えましょう」
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運転に集中するのは良いことですが、集中するほどまばたきの数は減るとされており、ドライアイ状態に陥りやすくなります。少しでも目に疲れを感じたら連続運転は避け、数分でもよいので目を休める時間を作りましょう。
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