日本で小学生が2000万円超の新車の実車を運転!? 子どもがNSXを運転できた理由とは
子どものうちに経験する運転は、交通安全へつながるか
法的な解釈では、私有地などクローズドエリアでは運転免許の所持は義務付けされていません。とはいえ、U-18運転予備校のように、子どもが正々堂々とクルマを運転するケースは極めて稀です。
過去には、神奈川県横浜市の「こどもの国」で1960年代後半から70年代前半にかけて、「こども自動車学校」がありました。
一周1.6kmの専用道路で、クルマは日産がこどもの国に提供した排気量199ccの小型車「ダットサン・ベビイ」。小学校5年生以上でこども自動車学校に入れ、卒業生は約4万5000人。じつは、筆者もそのひとりです。
現在、日本自動車ジャーナリスト協会として、U-18運転予備校を開催している目的は、ふたつあります。
●運転免許を持たない若者の交通安全の向上(運転を体験することで、歩行者・自転車の危ない行動を理解する)
●クルマ好きの若者を増やして日本の自動車産業の発展に貢献(若いうちに安全運転を体験し、正しいクルマの扱い方を習得する/クルマの楽しさを知ってもらいたい)
2017年に日本自動車ジャーナリスト協会から、U-18運転予備校の話を聞いた際に、筆者自身の子どもの頃の体験を踏まえて、「ぜひ、インストラクターをしたい」と申し出て、現在おこなわれているイベントに至る、という訳です。
こうした試みは必要と考えるか、問題があったらどうするんだ! 不要だと考えるか、あなたはどう思いますか。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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