スバル「インプレッサ」の27年に渡る歴史とは? 歴代モデルの歩みを振り返る

スバル「インプレッサ」は、1992年の登場以来、スバルを代表するモデルとして進化を重ねてきました。現行モデルで5代目となるインプレッサですが、初代モデルからの歩みを振り返ります。

初代「インプレッサ」は「レガシィ」の流れを汲んだモデルだった

 スバル「インプレッサ」は、グローバルマーケットに挑むことを目標に、1992年1月にデビューしました。

 初代「レガシィ」が切り拓いた新世代スバルの流れを汲んだモデルで、低く構えたスポーティな曲面で構成したスタイルで、若い世代をターゲットとした、スバルを代表するモデルです。

初代インプレッサ スポーツワゴン
初代インプレッサ スポーツワゴン

 初代インプレッサは、伝統のサッシュレスドアを採用した「4ドアセダン」と、スタイリッシュな5ドアハッチバックともいえる「スポーツワゴン」とふたつのボディが用意されました。

 セダンのボディサイズは全長4340mm×全幅1690mm×全高1405mmで、トヨタ「カローラ」に対抗するサイズでした。

 デビュー当初、インプレッサが搭載したエンジンは4種類と多彩で、すべて水平対向4気筒としています。

 新開発の1.5リッター(EJ15型)、同1.6リッター(EJ16型)、レガシィと同じ1.8リッター(EJ18型)、セダン「WRX」に積むEJ20型の2リッターターボは、240馬力/6000rpmの最高出力と、31.0kgm/5000rpmの最大トルクを発揮するスーパーユニットでした。

 駆動方式は、一部のファミリーユースグレードに前輪駆動が設定されましたが、基本はレガシィと共通のフルタイム4WDを採用します。

 その4WDシステムはMT車が前後50:50のトルク配分となるビスカスLSD付きセンターデフ方式で、AT車が60:40を基本としてセンターデフに電子制御油圧プレートを採用したアクティブトルクスプリット式でした。

 レガシィRSのパワートレーンを、そのままコンパクトなボディに移植したセダンWRXの強烈な走りの性能は多くのファンを魅了。1993年10月にスポーツワゴンにも移植され、コンパクトでオシャレな5ドアハッチバックは、走りも侮れない存在として人気モデルとなります。

 その後、1994年のマイナーチェンジでWRXは過激なスペックアップを図り260馬力を達成してクラス最速となり、セダンの地位を不動のものとします。その際、隠れた存在として、2ドアクーペの「リトナ」が登場します。

 初代インプレッサは、当時としては長い、約8年というライフスパンで人気を維持し、多くのSTiバージョンを登場させるなど大成功を収めたモデルとなり、2000年8月に2代目にモデルチェンジします。

 2代目インプレッサは、セダンのみブリスターフェンダーを装備して3ナンバー車となりましたが、スポーツワゴンは5ナンバーサイズを維持したコンパクトなハッチバックで、初代モデルと大きく変わらないラインナップでした。

 注目の2リッターターボモデルのエンジンには、スバルのターボユニット初の可変バルブタイミング機構が備わりました。その最高出力は280馬力/6400rpm、最大トルクは43.0kgm/4400rpmと強力でした。

 この2代目モデルは、2度のフェイスリフトを受けてヘッドランプが変更されており、2代目最初のモデルが「丸目」、2002年に最初のフェイスリフトを受けたものが「涙目」、2005年の最終のフェイスリフトで「鷹目」と呼ばれました。

丸目・涙目・鷹目に変遷した2代目インプレッサなど画像で振り返る(43枚)

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