出るのが早かったのか失敗作か!? 販売台数が低迷した車5選
志の高さだけではクルマは売れない
●三菱「エクリプススパイダー」
1989年に「スタリオン」の後継モデルとしてアメリカで発売された「エクリプス」は、当時の「ギャラン」と同じ2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、SS 1/4マイル加速(0-400m発進加速)15.1秒の俊足ぶりで人気となりました。
1996年には2代目エクリプスをベースにしたオープンカー「エクリプス スパイダー」を発売。製造はアメリカで日本にも左ハンドルのまま輸入されました。
日本に輸入されたのは230馬力を誇る2リッター直列4気筒ターボエンジン搭載のFFモデルのみでした。
そして、2004年からは、1999年に登場した3代目エクリプスをベースにした「エクリプス スパイダー」が日本でも販売されました。
国内モデルでは196馬力の3リッターV型6気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは4速ATのみで前輪を駆動するFFでした。
アメリカナイズされた見た目で、左ハンドルであることと相まって日本車だと思う人は少なかったかもしれません。
北米での販売はそこそこ好調でしたが、日本では左ハンドルの人気はなく、販売は低迷してしまいます。
●スズキ「バレーノ」
スズキ「バレーノ」を見たことがある人は、相当ラッキーと思えるくらいレアなクルマです。そして、今回、紹介したクルマのなかで、唯一の現行モデルです。
2016年に発売され、ボディは5ドアハッチバックのワイド&ローな流麗なデザインとなっています。生産はインドでおこなわれ、日本では輸入車です。
搭載するエンジンは102馬力を発揮する1リッター直列3気筒ターボと、91馬力の1.2リッター直列4気筒の2種類で、トランスミッションはターボが6速AT、自然吸気がCVTと組み合わされます。
特筆すべき点は、バレーノは全幅1745mmの3ナンバー車ながら、自然吸気が910kg、ターボが950kgという軽量な車体で、国産3ナンバー車で、もっとも軽量なクルマです。
ボディ剛性を向上させながら軽量化を実現する、スズキの軽量化技術の集大成ともいえる1台ではないでしょうか。
バレーノがデビューした時の年間販売目標は6000台でしたが、内装の質感に難ありという評判もあり、現状ではその5分の1ほどを推移しています。
なお、生産国のインドではベストセラーカーです。
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売れないクルマは、決して悪いクルマとは限りません。例えばクロスロードは出るのが早すぎたクルマでしょう。実際、中古車市場では人気があるクルマです。
バレーノもスペック的には優れており、とくに軽いということはライバルに対して大きなアドバンテージになります。
しかし、クルマの販売にはニーズや時代背景、流行など、さまざまことが影響しますので、どんなにメーカーがよいクルマを作ったとしても、ベストセラーにはならないということです。
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