日産「フェアレディZ」初代モデルvs最新モデル アメリカを席巻した日本のスポーツカー

スポーツカーとしての資質を取り戻した最新型「フェアレディZ」

●2008年発売の最新型「フェアレディZ」

見た目も走りも原点回帰したピュアスポーツ最新型「フェアレディZ」
見た目も走りも原点回帰したピュアスポーツ最新型「フェアレディZ」

 2008年に発売された6代目「Z34型 フェアレディZ」は、初代に原点回帰したようなスタイルが話題となりました。

 搭載されたエンジンは「スカイラインクーペ」などで採用された、最高出力336馬力を発生させる3.7リッターV型6気筒エンジンで、高レスポンス、高出力、低燃費、低排出ガスを実現していました。

 ボディサイズは全長4250mm×全幅1845mm×全高1315mmと大柄ですが、先代よりもショートホイールベース化されました。

 リアタイヤの接地荷重を高めるためリアタイヤが100mm前方に移動され、初代フェアレディZから続く独特のドライブフィーリングを再現したといいます。

 発売後にも進化は続き、追い越し加速やコーナー脱出時の加速性能向上のために、エンジンの中速回転域のトルクアップを図るコンピューターチューニングや、ボディ補強パーツ追加、サスペンションマウントブッシュの見直しなど、細かなチューニングがマイナーチェンジ時に施されています。

 2013年6月には、さまざまな専用装備を与えられた高性能プレミアムスポーツクーペ「フェアレディZ NISMO」がラインナップされ、これも改良を続けられながら現在も販売中です。

 2019年3月にはGT-Rと併せてフェアレディZ誕生50周年記念モデル 「フェアレディZ 50th Anniversary」が発表され、7月に発売。2020年3月末までの期間限定モデルとなっています。

 一方で、2009年に発売されたソフトトップのオープンモデル「フェアレディZ ロードスター」がありましたが、2012年をもって国内市場から姿を消してしまいました。

 発売から11年目に突入し、GT-Rと並んでロングセラーモデルとなっていますが、いまのところ次期型の噂は聞こえてきていません。

※ ※ ※

 5代目フェアレディZの発表時に、国内のフェアレディZファンは3.5リッター自然吸気エンジンに刺激を受けることが少なく、人気が落ち込みました。

 しかし、年次での改良が続けられたことや、6代目ではフェアレディZらしさであるロングノーズが復活したことにより、再びフェアレディZに乗ることを検討する人が増えたといいます。

 初代と最新のフェアレディZを見たとき、クルマ好き以外は後継車種だと判らないかも知れません。

 とはいえ、その佇まいや、スムーズに吹け上がるエンジン、リアタイヤの挙動が掌握できるドライビングフィールは、紛れもなくフェアレディZそのもので、初代から一貫したポリシーを保ち続けている、数少ないクルマだといえます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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